コネチカット (戦艦)

コネチカット (USS Connecticut, BB-18)

コネチカット（USS Connecticut, BB-18）は、アメリカ海軍が建造したコネチカット級戦艦の1番艦です。艦名はアメリカ合衆国コネチカット州にちなんでおり、同名の艦としては4隻目にあたります。

艦歴

1903年3月10日、ニューヨーク海軍造船所で起工されたコネチカットは、1904年9月29日にA・ウェルズ（南北戦争時の海軍長官ギデオン・ウェルズの孫娘）によって命名され進水しました。その後、1906年9月29日に初代艦長ウィリアム・スウィフト大佐の指揮下で就役しました。

就役後、1907年1月に最初の任務としてキューバへ向けて出航しましたが、乗組員の間で腸チフスが発生し、すぐにニューヨークへ帰還することになりました。その後、再び出航すると、プエルトリコのクレブラで座礁事故を起こしてしまいます。ワシントン・ポストの報道によると、スウィフト艦長が操舵手の助言に反して航路標識の反対側を航行するよう指示したことが原因とされています。その後、コネチカットは大西洋艦隊に合流し、1907年4月16日には旗艦となりました。同月末には大統領観閲式やバージニア州ジェームズタウンで開催されたジェームズタウン博覧会の開会式典に参加しました。

1907年12月16日、旗艦としてバージニア州ハンプトン・ローズからグレート・ホワイト・フリートの世界巡航に出発しました。1908年5月8日には、大西洋艦隊が太平洋艦隊とサンフランシスコ湾で合流し、海軍長官による観閲を受けました。連合艦隊は世界に向けてその威容を示し、コネチカットは旗艦として巡航を続けました。艦隊は1909年2月22日にハンプトン・ローズに帰還しました。その後、コネチカットは1912年まで大西洋艦隊の旗艦として訓練や記念式典に参加し、母港であるバージニア州ノーフォークから東海岸およびカリブ海を巡航しました。1910年11月2日から1911年3月17日の間には、ヨーロッパ水域への偵察巡航も行いました。

1913年から1915年まで、コネチカットは大西洋艦隊第4艦隊の旗艦を務め、1913年10月から11月にかけては地中海への短期巡航を行い、その後はカリブ海海域でメキシコやハイチでの緊張に応じてアメリカ国民の保護任務に当たりました。

1916年にはフィラデルフィア海軍造船所で修理とオーバーホールを受け、その後、大西洋艦隊第5艦隊戦艦部隊の旗艦として1916年10月3日に任務に復帰しました。アメリカが第一次世界大戦に参戦するまで、コネチカットは東海岸沿いおよびカリブ海で活動を続けました。第一次世界大戦中はバージニア州のヨーク・リバーを拠点とし、チェサピーク湾で商船の砲員や海軍兵学校生の訓練任務に従事しました。大戦終結後には、1919年1月6日から6月22日まで兵員輸送任務に従事し、フランスからの帰還兵を4度輸送しました。1919年6月23日には再び大西洋艦隊第2戦艦隊の旗艦任務に就きました。

1920年の夏には、コネチカットは海軍兵学校生や海軍予備役兵の訓練巡航として西海岸およびカリブ海へ向かいました。翌年の夏には同様の訓練巡航でヨーロッパを訪れました。1921年8月21日にフィラデルフィアに帰還すると、コネチカットは太平洋艦隊の旗艦に任命されました。10月28日にカリフォルニア州サンペドロに到着後、訓練や記念行事に参加し、西海岸沿いを巡航しました。1922年12月16日にピュージェット・サウンド海軍工廠に入り、1923年3月1日に退役しました。その後、ワシントン海軍軍縮条約に従い、1923年11月1日にスクラップとして売却されました。

関連項目

* アメリカ海軍艦艇一覧

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