コビ・ジョーンズ

コビ・ヌガイ・ジョーンズ（Cobi N'Gai Jones）は、1970年6月16日、アメリカ合衆国ミシガン州デトロイト生まれ。元サッカー選手であり、指導者としても活動しています。現役時代は主にサイドハーフを担い、アメリカ代表として数々の功績を残しました。特に、代表歴代最多出場記録保持者であることは、彼の偉大さを示す特筆すべき点です。

クラブでの活躍

ジョーンズは南カリフォルニアで育ち、5歳からサッカーを始めました。ウェストレイク高校卒業後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校（UCLA）に進学。当初は奨学金を受けていませんでしたが、卓越した技術で頭角を現し、最終的には奨学金を得るまでになりました。UCLAでは、オール・ファーウエストに3回選出、UCLA最優秀オフェンシブを2回受賞するなど、目覚ましい活躍を見せました。1991年にはNCAA男子ディビジョンIサッカーチャンピオンシップで18アシストを記録し、NSCAAオール・アメリカン2軍にも選ばれています。

1994年8月には、イングランド1部のコヴェントリー・シティFCと契約。9月16日のリーズ・ユナイテッドAFC戦でデビューを飾り、いきなりアシストを記録。さらに、自らのドリブルでPKを獲得するなど、チームの勝利に大きく貢献しました。その後、ブラジル1部のCRヴァスコ・ダ・ガマへ移籍しますが、数ヶ月後にはMLS（メジャーリーグサッカー）創設のため、1996年3月にロサンゼルス・ギャラクシーと契約。ギャラクシーでは、11年間に渡って主力として活躍し、クラブの象徴的な存在となりました。1998年には、リーグ全体で2番目に高い51ポイント（19得点13アシスト）を記録し、MLSベストイレブン、USサッカーアスリートオブザイヤーに選出されています。2007年に現役を引退。ギャラクシーでの通算成績は、306試合70得点。クラブは彼の功績を称え、背番号13を永久欠番としました。

アメリカ代表としての功績

ジョーンズは、1992年9月3日のカナダ戦でアメリカ代表デビュー。1998年2月10日には、代表最年少となる27歳で通算100試合出場を達成しました。2000年には、マルセロ・バルボアが保持していた代表最多出場記録を更新。最終的には164試合に出場しています。FIFAワールドカップには、1994年、1998年、2002年の3大会に出場。CONCACAFゴールドカップでは、2000年にベストイレブン、2002年には優勝を経験しました。また、1992年のバルセロナオリンピックにも出場しています。

指導者としてのキャリアと私生活

現役引退後は、指導者としての道を歩み始めます。2007年11月には、ロサンゼルス・ギャラクシーのアシスタントコーチに就任。2011年からは、ニューヨーク・コスモスのアソシエイト・ディレクターを務めました。

サッカー選手としての活動以外にも、MTVで司会を務めたり、テレビドラマにカメオ出演するなど、幅広い分野で活躍しました。2009年には、長年のガールフレンドと結婚しています。2011年には、アメリカサッカー殿堂入りを果たしました。

コビ・ジョーンズは、アメリカサッカー界を代表する偉大な選手の一人として、その名を歴史に刻んでいます。

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