コメリカ・パーク

コメリカ・パーク

コメリカ・パークはアメリカのミシガン州デトロイトに位置する野球場で、メジャーリーグベースボール（MLB）のデトロイト・タイガースが本拠地としています。この球場はデトロイトのダウンタウン再開発の一環として建設され、2000年4月11日に開場しました。新しい球場の必要性が高まったのは、旧本拠地であるタイガー・スタジアムの老朽化と駐車場の狭さが問題になったためです。コメリカ銀行がネーミングライツを取得し、30年間で6600万ドルを支払うことで球場名が「コメリカ・パーク」となりました。

隣接するフォード・フィールドはNFLデトロイト・ライオンズの本拠地で、さらに近くにはNBAデトロイト・ピストンズおよびNHLデトロイト・レッドウィングスが利用するリトル・シーザーズ・アリーナもあります。

フィールドの特徴

コメリカ・パークは、メジャーリーグの球場の中でも外野が非常に広いことで知られています。このため三塁打が多く発生する一方で、本塁打が出にくい傾向があります。球場オープンからの初めの3試合では本塁打が出なかったという記録も残っていますが、これは1990年以降にオープンした大リーグの球場としては初めての現象でした。この広さを受け、2003年のシーズン終了後には左中間フェンスの位置が調整され、395フィートから370フィートに短縮されました。

また、タイガー・スタジアムからの伝統として設けられていた中堅フェンス前のフラッグ・ポールは、左中間フェンスが手前に出されたため、現在はフェンスの奥に移動しています。ホームプレートにはタイガー・スタジアムで使用されていたものがそのまま使用されています。ブルペンは、右中間フェンスの後方に2段式で設置されていますが、2005年のシーズン終了後には左翼フェンス後方に移動しました。ブルペンの位置変更に伴い、右翼のブルペン跡には950の新たな座席が設けられています。

設備やアトラクション

コメリカ・パークでは、デトロイト・タイガースの本拠地ということもあり、場内の至る所に虎をモチーフにした装飾が施されています。特に左翼スタンド後方のスコアボード上には、虎の像が2頭あり、タイガースの選手が本塁打を放つとその目が緑色に光ります。さらに、一塁側スタンド裏には「ビッグ・キャット・コート」と名付けられた回転木虎のアトラクションもあります。

球場内ではタイガースが三塁側、一方でアウェイチームが一塁側を使用する形式が取られています。この独特の配置がファンにとっても楽しみの一つとなっています。

主要な出来事

コメリカ・パークでは多くの重要なイベントも開催されてきました。開場初日の2000年4月11日には、タイガースとマリナーズの試合が行われ、タイガースが5対2で勝利しました。また、2005年7月12日にはオールスターゲームが開催され、アメリカンリーグが7対5で勝利しました。2006年及び2012年にはワールドシリーズもこの球場で開催されました。

特筆すべき出来事として、2007年6月12日にはジャスティン・バーランダー選手がノーヒットノーランを達成し、2010年6月2日にはアーマンド・ガララーガ選手による幻の完全試合が記録されました。これらの重要な瞬間は、コメリカ・パークを訪れるファンにとって忘れられない記憶となっています。

コメリカ・パークは、野球ファンのみならず観光客にも魅力的なスポットとなっており、その広大なフィールドとユニークなアトラクションは、多くの人々を惹きつけています。

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