コラカオ

コラカオ：スペイン発祥、世界中で愛されるチョコレート飲料

コラカオ（Cola Cao または ColaCao）は、スペイン・バルセロナに本社を置く食品製造グループ、ヌトレスパ (Nutrexpa) が販売する粉末状チョコレート（ココア）飲料です。カカオ、コーラ、ビタミン、カルシウム、リン、鉄分などを原材料とし、栄養ドリンクとして世界中で親しまれています。

コラカオの歴史

1946年に生産が開始され、1950年代にはラジオCMソング「黒人少年の歌」の効果でスペイン全土に広まりました。「理想的な朝食と間食」というキャッチコピーも人気を博しました。

1962年にはテレビCMを開始し、アニメーションとCMソングを組み合わせた映像が話題となりました。1972年のミュンヘン・オリンピックではスポンサー企業となり、オリンピック公式食品として認知度を高めました。その後、1981年にチリ、1989年には中国に工場を設立し、グローバル展開を加速させました。1992年のバルセロナ・オリンピックでも再び公式食品となっています。

日本へは1990年に森永製菓を通して「コラカオ」として販売されましたが、その後撤退。しかし、2007年からは中国工場で製造された「Cola Cao チョコレートロールケーキ」として再び日本市場に登場しています。

「コラカオの歌」

「コラカオの歌」は、スペインでは懐かしのCMソングとして親しまれており、カラオケでも歌われるなど、国民的な人気を誇ります。2003年には、ユーロ・ジュニアのスペイン代表グループがカバーバージョンを発表しています。パッケージデザインには、歌詞に登場する熱帯アフリカでの収穫風景が描かれています。

ヌトレスパ社は、人気アニメ『クレヨンしんちゃん』とタイアップし、コラカオや姉妹商品のパッケージにキャラクターを使用するプロモーションも展開しています。

飲用方法と販売形態

コラカオは、ミロやネスクィックに似た粉末状の飲料で、ホットミルクと混ぜて飲むのが一般的です。濃厚で「熱いプリン」と称されることもあり、スプーンで飲むのがおすすめです。シリアルのトッピングや焼き菓子の材料としても利用できます。

ヨーロッパでは、スポーツドリンクタイプも販売されています。スペインでは、朝昼晩問わず飲まれており、特に朝食や間食に最適です。バールやホテルでも提供される、人気の飲み物です。

容器は瓶入りのほか、スポーツドリンクのボトル入り、袋入り、個包装タイプなど、様々な形態で販売されています。販売地域によって商品ラインナップが異なり、オリジナル、ターボ、ファイバー、ライト、エネルギー、コンプレトなど、多様な種類があります。

日本における裁判

日本市場においては、花王株式会社との間で商標を巡る裁判がありました。ヌトレスパ社は「コラカオ」の商標登録を出願しましたが、花王の商標「KAO」との類似性が問題となり、登録が遅れていました。裁判の結果、「コラカオ」と「KAO」は混同しないと判断され、ヌトレスパ社の商標登録が認められました。

コラカオは、そのユニークな風味と豊富な栄養価で、長年にわたり世界中の人々に愛され続けています。懐かしの味わいを、ぜひ一度お試しください。

もう一度検索