コルドラへの道

映画『コルドラへの道』の概要

『コルドラへの道』は、1959年に公開されたアメリカ映画で、監督はロバート・ロッセンが務めました。この映画は、グレンドン・スウォーサウトの原作に基づき、アイヴァン・モファットとの共同で脚本が作成されました。主演には、名優ゲイリー・クーパーが名を連ねています。

ストーリーの背景

物語は1916年のアメリカ南部を舞台とし、ソーン少佐が指揮を執る騎兵隊の兵士たちが、メキシコ軍の反乱軍との戦いを通じて経験する数々の試練に焦点を当てています。騎兵隊は戦闘で活躍した5名の兵士の叙勲を目的として、またメキシコ反乱軍に加担したアメリカ人女性ギアリーを軍に引き渡すために、テキサス州のコルドラ陸軍基地を目指し、砂漠を横断する旅に出ます。

しかし、彼らの旅は順調にはいきません。ギアリーの自由奔放な行動が次第に軍の士気に影響を及ぼし、また道中では反乱軍のゲリラに阻まれるなどの困難が立ちはだかります。馬を失って徒歩での移動を余儀なくされる中で、ソーン少佐の過去の噂が兵士たちの間に広まり、彼に対する敵愾心が芽生え始めます。最終的に兵士たちは欲望に駆られてギアリーに対して襲いかかろうとするなど、人間の本性が浮き彫りになる様子が描かれています。

主なキャストと制作について

この映画には、ゲイリー・クーパーの他にも実力派のキャストが揃っており、彼らの演技が作品をより一層引き立てています。撮影はアメリカのスノー・キャニオン州立公園、ユタ州ハリスバーグ、カリフォルニア州インディオを舞台に行われ、壮大な風景が映し出されています。

なお、撮影中にはディック・ヨークが事故に遭い、180ポンドの人車軌道が崩れて背中に傷を負うという不運もありました。この事故は、彼のその後のキャリアに大きな影響を与えることになります。

音楽に関しても、本作は重要な要素を持っています。サミー・カーンとジミー・ヴァン・ホイセンが制作した楽曲は、フランク・シナトラなどの著名なアーティストによって歌われ、映画の感情的な深みを加えています。

放送履歴

本作は日本でも紹介されており、NET版が1969年12月7日、フジ版は1975年9月12日にそれぞれ初回放送されました。映画を通じて、戦争や人間関係における複雑さ、そして moral dilemmaについて考えさせられる作品です。

結論

『コルドラへの道』は、単なる戦争映画に留まらず、キャラクターの内面に迫った深いドラマを展開している点が評価されています。兵士たちの間に芽生える緊張感や欲望を通して、観客に人間の本質を問いかける独特な作品です。

もう一度検索