コロちゃんのコロッケ屋!

コロちゃんのコロッケ屋!とは

「コロちゃんのコロッケ屋!」は、かつて日本全国に展開していたコロッケを主力商品とする店舗チェーンです。2000年頃には、その低価格戦略とドミナント出店により急速に店舗数を拡大しましたが、2007年に経営破綻しました。しかし、一部のフランチャイズ加盟店は現在でも名前を変えずに営業を続けています。

特徴

運営本部である「コロちゃん株式会社」は、社団法人日本フランチャイズチェーン協会の準会員でした。マスコットキャラクターの「コロちゃん」が描かれた看板が目印で、店内にはフライヤー、ホットショーケース、冷凍庫が設置され、本部から冷凍のコロッケや植物油などが供給されるシステムでした。各店舗は簡易建築が多く、中には軽トラックによる移動販売車もありました。店舗にはパソコンやレジはなく、携帯電話で売上計算や在庫発注を行っていました。

経営戦略と急成長

「1個50円の揚げたてコロッケ」を武器に、薄利多売戦略で急成長を遂げました。フランチャイズ加盟料や初期投資の低さも手伝い、2000年頃には全国のスーパーマーケットや100円ショップ周辺、駅前、繁華街などに積極的に出店しました。全盛期には、国内外合わせて700店舗を展開し、シンガポール、イギリス、ケニアにも進出していました。さらにブラジル、アルゼンチン、アメリカ合衆国への出店計画も公表されていました。

経営破綻とその要因

しかし、2007年8月、本部であるコロちゃん株式会社が約25億円の負債を抱えて自己破産を申請し、経営破綻しました。低価格戦略による薄利多売モデルが、商品単価と利益率の低さによりフランチャイズ店の経営を圧迫し、短期間での閉店や脱退が相次ぎました。また、コンビニエンスストアチェーンとの競争激化や個人消費の低迷も売り上げ不振に拍車をかけました。経営安定のため、「COROCHAN-CAFE」や「コロちゃんバーガー」などの店舗も展開しましたが、本業のコロッケ部門の低迷をカバーできず、倒産に至りました。

その後

経営破綻後、フランチャイズ店舗の多くは閉店しましたが、一部店舗は「コロちゃん」の看板を掲げたまま営業を継続しています。

沿革

1996年9月 - 岐阜県恵那市で創業（当初はアンテナショップ）。
1997年2月 - 岐阜県本巣郡真正町にフランチャイズ1号店をオープン。
1998年11月 - マスコミ露出を増やし、店舗拡大路線へ。
1999年3月 - 東京都八王子市に関東事業本部を開設し東京進出。
2000年5月 - コロちゃん株式会社を設立し独立。
2002年2月 - 丸大食品と資本・業務提携。
2002年7月 - ケニアにアフリカ駐在事務所を開設し海外進出。
2002年12月 - シンガポール店を開設。
2003年9月 - アフリカ開発会議に招待。
2003年10月 - 「コロちゃんバーガー」1号店を東京都板橋区に開設。
2004年 - イギリス、ケニアに1号店をオープン。「ポケットパン」1号店を愛知県稲沢市に開設。
2005年11月 - 丸大食品との資本・業務提携を解消。
2006年 - 副社長が辞任。
2006年 - 東京営業所を閉鎖、埼玉営業所と合併。
2006年3月 - 全商品を10円値上げ。
2007年8月 - 名古屋地裁に自己破産を申請。

エピソード

コロッケを主力商品にすることを提案したのは、当時の副社長であり、社長の弟でした。社長は後に「弟はいかつい体格だから思いついたのだろう」と語っています。

テレビ番組

日経スペシャル ガイアの夜明け ニッポン式 世界に挑む（2005年12月27日、テレビ東京） - ケニア進出を取材。

ギャラリー

愛知県豊田市にある元「コロちゃんのコロッケ屋」の一店舗。現在は異なる店名（揚げたてアツアツコロッケ屋）で営業を続けている。'>

外部リンク

コロちゃんのコロッケ屋! - インターネットアーカイブ内のアーカイブキャッシュ
* コロちゃんのコロッケ屋 しばらく休業します!! - ウェイバックマシン（2013年4月19日アーカイブ分）

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