コロシアム2000

コロシアム2000 — 日本の総合格闘技大会

コロシアム2000は、2000年5月26日に東京都文京区の東京ドームで行われた日本の総合格闘技大会です。このイベントはコロシアム2000実行委員会によって主催され、当時のテレビ東京の副社長、菅谷定彦がコミッショナーに就任しました。また、スポンサーは総合格闘技団体「パンクラス」との関係が深いサミーが務め、二者が出資して5億円の予算で興行を実現しました。

メインイベントにはパンクラスの船木誠勝とヒクソン・グレイシーの対戦が設定され、フルコンタクト空手やキックボクシングの試合も行われました。特に、これまで対立関係にあったパンクラスとリングスが同じ大会で選手を派遣するということが話題を呼びました。さらに、極真会館やUFC-Jもこのイベントに協力し、多様な試合を提供しました。

この大会の開催に先立ち、UWF系列のプロレスラーたちがグレイシー一族との対戦で勝利を収めている背景があり、船木選手にもヒクソン選手への期待が高まっていました。しかし、試合結果はヒクソン選手が船木選手をチョークスリーパーで破るというもので、船木選手は試合後に現役引退を表明しました。ヒクソン選手にとっても、これが現役最後の試合となりました。

ヒクソンのファイトマネーは約2億5000万円、船木選手は1000万円という金額で、当初の開催予定が他の大会の日程を考慮して5月に変更されました。特筆すべきは、リングサイドのVIP席のチケットが16万円で、購入者には専用控え室や特典が用意されたことです。

大会はテレビ東京によって試合の録画中継が放送され、プライムタイムで総合格闘技が放送されるのはこれが初めてであり、視聴率は12.6%を記録しました。また、ディレクTVでのペイ・パー・ビューによる生中継も行われ、幅広い視聴者に届きました。

大会後にはヒクソン選手をメインとした後継大会の噂もありましたが、長州力選手との対戦などは実現しませんでした。長州選手がヒクソン選手との対戦を検討したものの、実現は困難であり、イベントも流れてしまいました。また、コロシアム2000はK-1 MAXの誕生にもつながり、魔裟斗選手が注目されるきっかけとなる重要な大会でもありました。

試合結果

1. 近藤有己 vs サウロ・ヒベイロ — KO (右ハイキック→パウンド) 1R 0:22
2. 須藤元気 vs アンドレ・ペデネイラス — 時間切れ 1R 終了
3. 魔裟斗 vs メルチョー・メノー — KO (3ノックダウン：ローキック) 4R 2:59
4. 鈴木国博 vs ルシアーノ・パジレ — 判定5-0 最終延長
5. マリオ・スペーヒー vs 金原弘光 — 判定2-0 2R終了
6. 田村潔司 vs ジェレミー・ホーン — 判定3-0 2R終了
7. ヒクソン・グレイシー vs 船木誠勝 — チョークスリーパー 1R 11:46

コロシアム2000は、日本総合格闘技の歴史において重要な意味を持つ大会となっており、多くの選手とファンの記憶に刻まれています。

もう一度検索