コント・カチョ〜ン

『コント・カチョ〜ン』と『コント・デ・勝負！』

フジテレビ系列で1970年4月2日から同年9月24日までの約半年間にわたり放送されたバラエティ番組。

当初は『コント・カチョ〜ン』というタイトルで、1970年4月2日から6月25日まで放送されました。その後、7月2日から9月24日までは『コント・デ・勝負！』と改題して放送されました。いずれも、立川ブラインド工業の一社提供番組として、毎週木曜日の19:00から19:30まで放送されていました。

番組の概要と変遷

本番組は、東京の代々木にある山野ホールにて観客を入れて公開収録される形式で制作されていました。番組開始当初の『コント・カチョ〜ン』時代は、当時絶大な人気を誇っていたコント55号と、関西を拠点に活動していたコメディアンの月亭可朝が中心となり、コントや歌を披露する構成でした。

番組企画の意図としては、コント55号と月亭可朝を同等の立場で据え、さらに同じく関西出身のコメディアンであるチャンバラトリオをサブレギュラーとして起用することで、三者それぞれの持ち味を活かした多彩なお笑いを視聴者に提供しようとしていたようです。番組名の『コント・カチョ〜ン』は、コント55号と月亭可朝の名前を組み合わせたもので、実質的に彼らの冠番組という位置づけでした。

しかし、『コント・カチョ〜ン』としての放送はわずか3ヶ月で終了。1970年7月には番組タイトルを『コント・デ・勝負！』と改め、同時に月亭可朝が番組を降板しました。タイトル変更後の番組は、コント55号とチャンバラトリオを中心に、毎回ゲストとして招かれる歌手を交えたミニコントが番組の核となりました。ところが、『コント・デ・勝負！』としても3ヶ月間の放送にとどまり、結果として番組は半年でその歴史に幕を下ろしました。

タイトルの変更後も、番組の収録は引き続き代々木の山野ホールで行われていました。

アシスタントと出演者

番組開始から終了まで一貫して、「ハニー・ポピーズ」という4人組の女性ダンスグループが番組を支えていました。彼女たちはアシスタント業務に加え、番組テーマソングの歌唱とダンスを担当しました。また、コントのシーンに登場し、演者として参加することもあったようです。

ハニー・ポピーズのメンバーはその後、それぞれ別の形で芸能活動を続けました。最年長のメンバーであった西口久美子は、後に「青い三角定規」というユニットを結成し、レコードデビューを果たしています。他の3人のメンバーは、歌手の「にしきのあきら」さんの代表曲『空に太陽がある限り』で専属のコーラスおよびダンスを担当するなど活躍しました。さらに、1971年11月には「ポテトチップス」というアイドルユニットとしてもレコードをリリースしています。

コント55号、月亭可朝、チャンバラトリオといった当時の人気コメディアンたちが共演し、公開収録という形式で視聴者を楽しませようとした本番組でしたが、わずか半年という比較的短い放送期間となりました。特に、番組開始わずか3ヶ月での主演コメディアンの交代やタイトル変更など、試行錯誤の跡が見られる番組であったと言えるでしょう。

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