コーッテ王国

コーッテ王国 (Kingdom of Kotte)

コーッテ王国は、1520年代のスリランカに佇む、15世紀から16世紀の間に存在した王国です。現在のスリジャヤワルダナプラコッテを首都とし、スリランカ全土を支配した最後のシンハラ王国として知られています。ここでは、コーッテ王国の歴史とその背景、そして滅亡に至るまでの経緯について詳しく探ります。

前史

コーッテ地域には、1370年代から1385年にかけてガンポラ王国の大臣アラカイスワラによって初めて要塞が築かれました。この要塞の建設は、ヴィクラマバーフ3世の治世下、北方からの侵略に備えるために行われたものです。1411年、明・錫蘭山国戦争では、ライガマ王国が鄭和の軍に敗北し、アラカイスワラ王は捕らえられてしまいます。この結果、王国は短期間で滅亡へと追い込まれました。

建国

1412年、ライガマ王国のパラクラマバーフ6世は、明の支援を受け首都をこのコーッテへと移しました。泥沼に囲まれた地形は防御に適しており、さらに王によって王宮や要塞が強化されていきます。パラクラマバーフ6世はヴィジャヤナガル王国やジャフナ王国に対して強硬な態度を取り、1450年にはついにジャフナ王国を征服し、スリランカ全土の統一を達成しました。しかし、彼の死後、地方勢力が強まり、1469年にはキャンディ王国が成立しました。

ポルトガル到来

1515年、ポルトガルはコロンボに上陸しました。当初は安全な交易を求めていた彼らでしたが、次第に王国に対する影響力を増していきます。1521年には内紛によりコーッテ王国は三つに分裂し、シーターワカ王国が力を持ちました。この状況を打破するために、コーッテ王国はポルトガルの援助を求めます。しかし、1565年、最後の王ダルマパーラはシーターワカ王国の絶え間ない攻撃に耐え切れず、首都コーッテを放棄し、ポルトガルが守るコロンボへと避難しました。

滅亡

その後、コーッテ王国の土地はシーターワカ王国に併合されましたが、1594年にはシーターワカ王国自体がポルトガルによって滅ぼされます。1597年にはダルマパーラが亡くなり、その後コーッテ王国は正式にポルトガルに引き渡されました。これにより、名実ともにコーッテ王国は終了を迎えたのです。

関連項目

• - スリジャヤワルダナプラコッテ
• - スリランカの歴史上の国の一覧

コーッテ王国の歴史は、スリランカにおける重要な時代を物語っています。その繁栄と滅亡は、国の歴史の中でも特に興味深い事例として、後世に語り継がれています。

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