コーディ・ガーブラント
コーディ・ガーブラント（Cody Garbrandt、1991年7月7日 - ）は、アメリカ合衆国オハイオ州出身のプロ総合格闘家。元UFC世界バンタム級王者であり、「ノー・ラブ（No Love）」のニックネームで知られています。
彼はそのキャリアを通じて、驚異的なハンドスピードと一撃で相手を仕留めるノックアウトパンチを最大の武器としてきました。プロデビューからわずか4年で、無敗のまま世界最高峰の舞台であるUFCのバンタム級タイトルを獲得するという偉業を成し遂げています。
幼少期、ガーブラントはアマチュアボクサーだった叔父の手ほどきで4歳頃からボクシングに親しみます。しかし、パンチドランカーになることを懸念した母親の意向でボクシングを中断し、レスリングを始めました。高校時代はレスリングとアメリカンフットボールの両方で活躍。レスリングでは州大会で優勝、準優勝の成績を残し、アメリカンフットボールでも州代表に選ばれています。高校で再びボクシングに取り組むと、32戦無敗という輝かしい記録を打ち立てました。大学からはレスリングでスポーツ奨学生の誘いを受けましたが、学業成績の都合で断念。
その後、ディビジョン2の大学に進学するも中退し、炭鉱夫として生計を立てながらアマチュア総合格闘技のキャリアをスタートさせ、6勝2敗の戦績を残しました。そして2012年、プロ総合格闘家としての一歩を踏み出します。
キャリア初期は故郷オハイオ州からカリフォルニア州サクラメントにある名門ジム、エクストリーム・クートゥアへ定期的に出稽古に通っていましたが、2014年からは正式に移籍し、活動拠点をサクラメントへ移しました。
2015年1月、UFCに初参戦。デビュー戦でTKO勝利を収めると、その後も連勝を重ねます。特に2016年5月には、当時無敗のハードパンチャーとして注目されていたトーマス・アルメイダを相手に衝撃的なKO勝利を飾り、「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」を受賞。同年8月には水垣偉弥にも勝利し、その試合後には当時のUFCバンタム級王者ドミニク・クルーズを公然と挑発し、タイトル挑戦へと駒を進めました。
2016年12月、UFC 207でUFC世界バンタム級タイトルマッチに挑戦。王者ドミニク・クルーズを相手に、得意の打撃で何度もダウンを奪い、試合巧者として知られるクルーズを圧倒。挑発を交えながらも終始試合をコントロールし、ジャッジ全員一致の判定で勝利。プロ無敗のままUFC世界バンタム級のベルトを巻き、「ファイト・オブ・ザ・ナイト」を受賞しました。
王座獲得後、リアリティ番組「ジ・アルティメット・ファイター」でコーチを務めるなど人気ファイターとしての地位を確立しますが、2017年11月、因縁の挑戦者TJ・ディラショーとの初防衛戦でKO負けを喫し、キャリア初黒星と共に王座を失いました。翌年のダイレクトリマッチでもディラショーに敗れ、王座奪回は叶いませんでした。
その後もペドロ・ムニョスにKO負けするなど苦しい時期が続きましたが、2020年6月のハファエル・アスンソン戦では、2R終了間際に劇的な失神KO勝利を飾り、再びそのポテンシャルを示しました。このノックアウトは年間最高KO候補にもノミネートされています。
フライ級への転向も試みましたが結果を残せず、バンタム級に復帰。2023年3月にはトレヴィン・ジョーンズに判定勝利を収め復調の兆しを見せましたが、2024年4月のUFC 300では元フライ級王者デイブソン・フィゲイレードに一本負けを喫しています。
ガーブラントの最大の持ち味は、爆発的な瞬発力と驚異的なノックアウトパワーを兼ね備えた打撃です。素早いハンドスピードから放たれるパンチは脅威であり、多くの相手を一発で沈めてきました。試合中には相手を心理的に揺さぶる挑発的なパフォーマンスを見せることもあります。しかし、その好戦的な気質から、熱くなりすぎて冷静さを欠くと、ガードが疎かになり大振りになりがちで、カウンターパンチを被弾しやすいという脆さも併せ持っています。
ガーブラントは社会貢献活動にも熱心で、特に白血病を患うマダックス少年との交流は広く知られています。UFC参戦前から彼の医療費や観戦旅行費用を支援しており、UFC王者になった際には、ベルトをマダックス少年に巻くという約束を果たし、多くの感動を呼びました。
ニックネームの「ノー・ラブ」は、彼が試合で相手を容赦なく打ちのめす姿を見た叔父が名付けたものです。このニックネームを体現するかのように、彼は試合前のグローブタッチや握手をしないことでも知られています。
身体には多くのタトゥーが彫られており、右腕には和彫り、右太腿には彼が敬愛するボクサー、アルツロ・ガッティの肖像が刻まれています。初めてタトゥーを入れたのは14歳の時とのことです。
私生活では2017年に結婚し、息子をもうけましたが、後に離婚を公表しています。
Pinnacle FCバンタム級王座
第5代UFC世界バンタム級王座
UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト（2回）
UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト（2回）
彼はそのキャリアを通じて、驚異的なハンドスピードと一撃で相手を仕留めるノックアウトパンチを最大の武器としてきました。プロデビューからわずか4年で、無敗のまま世界最高峰の舞台であるUFCのバンタム級タイトルを獲得するという偉業を成し遂げています。
来歴
幼少期、ガーブラントはアマチュアボクサーだった叔父の手ほどきで4歳頃からボクシングに親しみます。しかし、パンチドランカーになることを懸念した母親の意向でボクシングを中断し、レスリングを始めました。高校時代はレスリングとアメリカンフットボールの両方で活躍。レスリングでは州大会で優勝、準優勝の成績を残し、アメリカンフットボールでも州代表に選ばれています。高校で再びボクシングに取り組むと、32戦無敗という輝かしい記録を打ち立てました。大学からはレスリングでスポーツ奨学生の誘いを受けましたが、学業成績の都合で断念。
その後、ディビジョン2の大学に進学するも中退し、炭鉱夫として生計を立てながらアマチュア総合格闘技のキャリアをスタートさせ、6勝2敗の戦績を残しました。そして2012年、プロ総合格闘家としての一歩を踏み出します。
キャリア初期は故郷オハイオ州からカリフォルニア州サクラメントにある名門ジム、エクストリーム・クートゥアへ定期的に出稽古に通っていましたが、2014年からは正式に移籍し、活動拠点をサクラメントへ移しました。
UFCでのキャリア
2015年1月、UFCに初参戦。デビュー戦でTKO勝利を収めると、その後も連勝を重ねます。特に2016年5月には、当時無敗のハードパンチャーとして注目されていたトーマス・アルメイダを相手に衝撃的なKO勝利を飾り、「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」を受賞。同年8月には水垣偉弥にも勝利し、その試合後には当時のUFCバンタム級王者ドミニク・クルーズを公然と挑発し、タイトル挑戦へと駒を進めました。
UFC世界王座獲得
2016年12月、UFC 207でUFC世界バンタム級タイトルマッチに挑戦。王者ドミニク・クルーズを相手に、得意の打撃で何度もダウンを奪い、試合巧者として知られるクルーズを圧倒。挑発を交えながらも終始試合をコントロールし、ジャッジ全員一致の判定で勝利。プロ無敗のままUFC世界バンタム級のベルトを巻き、「ファイト・オブ・ザ・ナイト」を受賞しました。
王座陥落以降
王座獲得後、リアリティ番組「ジ・アルティメット・ファイター」でコーチを務めるなど人気ファイターとしての地位を確立しますが、2017年11月、因縁の挑戦者TJ・ディラショーとの初防衛戦でKO負けを喫し、キャリア初黒星と共に王座を失いました。翌年のダイレクトリマッチでもディラショーに敗れ、王座奪回は叶いませんでした。
その後もペドロ・ムニョスにKO負けするなど苦しい時期が続きましたが、2020年6月のハファエル・アスンソン戦では、2R終了間際に劇的な失神KO勝利を飾り、再びそのポテンシャルを示しました。このノックアウトは年間最高KO候補にもノミネートされています。
フライ級への転向も試みましたが結果を残せず、バンタム級に復帰。2023年3月にはトレヴィン・ジョーンズに判定勝利を収め復調の兆しを見せましたが、2024年4月のUFC 300では元フライ級王者デイブソン・フィゲイレードに一本負けを喫しています。
ファイトスタイル
ガーブラントの最大の持ち味は、爆発的な瞬発力と驚異的なノックアウトパワーを兼ね備えた打撃です。素早いハンドスピードから放たれるパンチは脅威であり、多くの相手を一発で沈めてきました。試合中には相手を心理的に揺さぶる挑発的なパフォーマンスを見せることもあります。しかし、その好戦的な気質から、熱くなりすぎて冷静さを欠くと、ガードが疎かになり大振りになりがちで、カウンターパンチを被弾しやすいという脆さも併せ持っています。
人物・エピソード
ガーブラントは社会貢献活動にも熱心で、特に白血病を患うマダックス少年との交流は広く知られています。UFC参戦前から彼の医療費や観戦旅行費用を支援しており、UFC王者になった際には、ベルトをマダックス少年に巻くという約束を果たし、多くの感動を呼びました。
ニックネームの「ノー・ラブ」は、彼が試合で相手を容赦なく打ちのめす姿を見た叔父が名付けたものです。このニックネームを体現するかのように、彼は試合前のグローブタッチや握手をしないことでも知られています。
身体には多くのタトゥーが彫られており、右腕には和彫り、右太腿には彼が敬愛するボクサー、アルツロ・ガッティの肖像が刻まれています。初めてタトゥーを入れたのは14歳の時とのことです。
私生活では2017年に結婚し、息子をもうけましたが、後に離婚を公表しています。
獲得タイトル・表彰
Pinnacle FCバンタム級王座
第5代UFC世界バンタム級王座
UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト（2回）
UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト（2回）
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