コーンケン駅

コーンケン駅は、タイ王国東北部コーンケン県の県庁所在地であるムアンコーンケン郡に位置する、タイ国有鉄道東北本線と北線の重要な駅です。人口約40万人の都市の中心部に位置し、交通の要所として機能しています。駅の東側には市街地が広がり、利便性の高い立地となっています。

バンコクからは449.75kmの距離にあり、急行列車を利用すると約7時間15分で到着します。1日に14本（7往復）の列車が発着し、そのうち1往復は当駅が始発・終着となっています。一等駅として全列車が停車しますが、この区間には特急列車の運行はありません。

構内には石油基地へ続く側線があり、かつては蒸気機関車時代に使用されていた機関庫と転車台が駅南側に存在しましたが、高架化工事に伴い2017年頃に撤去されました。

歴史的には、1897年3月26日にタイ初の官営鉄道としてクルンテープ駅 - アユタヤ駅間が開業したことが始まりです。その後、ナコンラチャシーマ駅までの延伸が完了した後、東北線の工事が開始されました。1930年4月1日にウボンラーチャターニーまでの延伸が完了し、その後のウドーンターニー方面への工事により、1933年4月1日にコーンケン駅までが開業し、終着駅となりました。1941年6月24日にはウドーンターニー駅までの延伸が完了し、中間駅となりました。

以下に、路線の延伸状況を記載します。

1897年3月26日：クルンテープ駅 - アユタヤ駅間 (71.08 km) 開業
1897年5月1日：アユタヤ駅 - ケンコーイ駅間 (54.02 km) 開業
1898年3月3日：ケンコーイ駅 - ムワックレック駅間 (27.20 km) 開業
1899年5月25日：ムワックレック駅 - パークチョン駅間 (27.63 km) 開業
1900年12月21日：パークチョン駅 - ナコンラチャシーマ駅間 (83.72 km) 開業
1922年5月1日：ナコンラチャシーマ駅 - タノンチラ駅間 (2.63 km) 開業
1929年5月1日：タノンチラ駅 - ノーンスーン駅間 (28.80 km) 開業
1932年5月1日：ノーンスーン駅 - ブワヤイ駅間 (50.42 km) 開業
1933年4月1日：ブワヤイ駅 - コーンケン駅間 (104.25 km) 開業
1941年6月24日：コーンケン駅 - ウドーンターニー駅間 (119.09 km) 開業
2019年3月13日：複線化に伴い高架化工事が完了。

2019年に完成した高架新駅は、島式2面4線のプラットホームを備えています。高床化されたプラットホームは、従来のプラットホームより約60cm高くなったため、乗降時の段差が大きくなり、車両側の改修が必要となりました。

駅周辺には、国立コーンケン大学をはじめとする多くの学校が集まる学園都市であり、学生向けの商店が多く見られます。商業も発達しており、近代的なショッピングモールが点在しています。

主な周辺施設としては、以下のものがあります。

プラ・マハタート・ケン・ナコーン（ワット・ノンウェン）：ブン・ケン・ナコーン湖畔にある王室仏教寺院 (3 km)
コーンケンラーム病院 (1.5 km)
コーンケンバスターミナル (1.8 km)
* コーンケン空港 (8 km)

コーンケン駅は、タイ東北地方における交通の要であり、歴史と現代が交錯する重要な拠点となっています。

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