サイドワインダー (ゲーム)

SIDEWINDERシリーズ解説

アスミック・エースより発売されたフライトシューティングゲームシリーズ『SIDEWINDER』。シリーズを通して、現実の戦闘機をベースにした機体が登場する一方で、公式ジャンルは「フライト・アクション」と分類されています。他のフライトシューティングゲームとは異なり、シミュレーション性の高い、硬派なゲーム性と、洋ゲーライクな無骨な世界観が特徴です。

シリーズ作品とストーリー

シリーズ作品は、『SIDEWINDER』、『SIDEWINDER U.S.A.』、『SIDEWINDER2』、『SIDEWINDER MAX』、『SIDEWINDER F』、『SIDEWINDER V』の6作品で構成されています。

各作品は組織や地名など、共通の世界観を共有していますが、ストーリーが直接的に繋がっているのは、『SIDEWINDER』と『SIDEWINDER2』、『SIDEWINDER F』と『SIDEWINDER V』です。『SIDEWINDER U.S.A.』は、『SIDEWINDER』の海外版となります。

エースコンバットとの比較

同じく3Dフライトシューティングとして分類される『エースコンバット』シリーズと比較すると、いくつかの重要な違いがあります。

僚機の撃墜: 『SIDEWINDER』では味方機も撃墜され、帰還する場合があります。難易度が高いミッションでは、離陸前から撃墜される味方も存在します。プレイヤー自身も味方機を撃墜できるという、シビアな設定です。一方、『エースコンバット』シリーズ（特に5、ZERO、6）では、味方機は強力な設定となっており、そう簡単に撃墜されることはありません。
ミサイルの搭載数: 『SIDEWINDER』ではミサイルの搭載数は少なく、大型機でも搭載数は限られています。しかし、誘導性は高いです。
巨大兵器: 後期作品である『SIDEWINDER F』と『SIDEWINDER V』に登場する巨大兵器は、高い難易度を誇ります。破壊すべき箇所が小さく、何度も挑戦が必要となる場合も珍しくありません。
高機動ミサイル: 『SIDEWINDER』シリーズの敵対SAMは誘導性と攻撃力が非常に高く、常に回避行動を取らなければなりません。誘導時間は約5分間にも及び、ステルス性能の影響も受けます。
機関砲: ミサイルの数が少ないため、機関砲が主要な武器となります。弾数は無限ですが、撃墜にはある程度の時間がかかります。
ミッション中の着陸: 味方空母や空港があれば、ミッション中に着陸できます。着陸後はミサイルが瞬時に装填されますが、燃料はゆっくりと供給され、ダメージ回復はありません。着陸操作は比較的容易で、空母への着陸も容易です。
機動性: 一部の挙動に運動シミュレーションが実装されており、大きく旋回すると速度が低下します。Su-35などの機体では、ストールを起こすことでアクロバット飛行も可能です。ただし、エースコンバットのような複雑な運動シミュレーションは実装されていません。
レッドアウト・ブラックアウト: 3作目以降、レッドアウト・ブラックアウト演出が実装されましたが、『F』以降はオプションでオンオフが選択できます。

各作品の詳細

SIDEWINDER

開発: 株式会社ペガサスジャパン
キャッチコピー: Let's dance in the sky
ストーリー: 199X年、強大な軍事力を持つ国際犯罪組織に対抗するため、国際協力のもとに設立された空軍特殊部隊「SIDEWINDER」の活躍を描きます。
兵装: 実在のミサイル（AIM-9 サイドワインダー、AIM-120 AMRAAM、AGM-65 マーベリック、AGM-88 HARM）が登場し、搭載数に制限があります。

SIDEWINDER2

開発: 株式会社ペガサスジャパン
キャッチコピー: Let's dance in the sky
ストーリー: 200X年、世界平和を脅かす陰謀が再び動き出す中、新生「SIDEWINDER」が世界秩序を取り戻すために戦います。
特徴: スペシャルモード、空中給油や消火任務などの実験要素、カスタムポイント制、エディットモードが追加されました。万能型ミサイル「vaipper」が登場します。

SIDEWINDER MAX

ストーリー: 東西冷戦終結後、経済協和機構「ACECC」と新興国家安全保障機構「グランパワーズ」の対立を描きます。
特徴: 角川書店がシナリオ協力、グラフィックの向上、実機に準拠した武装制限が特徴です。架空の国「エスカーラ」が舞台。
組織: プレイヤー所属の航空部隊「ファイティングバーズ」、西側諸国の組織「ACECC」、小国諸国の組織「グランパワーズ」が登場します。

SIDEWINDER F

ストーリー: 地球環境の破壊により水没した世界で、「FN」と「WORF」の戦いを描きます。
特徴: 水没した都市や近未来的なメガフロートシティーが登場。大型架空兵器も多数登場します。
組織: プレイヤー所属の連合軍「FN」、新鋭戦闘機部隊「チームSW」、反世界連合陣営「WORF」が登場します。架空機「X-16S ハガード」、「F-25 ブラックオウル」が登場します。

SIDEWINDER V

ストーリー: 「FN-WORF戦争」終結後、新たな陣営「ANGIL」との戦いを描きます。
特徴: 発売初期には限定版にペーパークラフトや模型が付属。ミッションクリアでプラモデルボックスアートがコレクション可能。BGMに過去作からのアレンジ曲も収録。
* 組織: プレイヤー所属の軍「FN」、反世界連合軍「ANGIL」、エース部隊「ジルファルコン」が登場。架空機「S-47」、「F-5Z」、「X-29Z」が登場します。VTOL機の追加、コクピットモデルの進化など、新要素も追加されています。

登場機体

各作品には多数の戦闘機が登場し、中には架空の機体も存在します。プレイヤーが操作可能な機体、作品を跨いでの登場機体、操作できない機体など、多様な機体が登場します。 具体的な機体名は本文に記載しています。

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