サザンヘイロー

サザンヘイロー：南半球を席巻した種牡馬

サザンヘイローは、アメリカ合衆国で生まれた競走馬です。競走馬としてのキャリアは華々しいものではありませんでしたが、種牡馬として類まれな成功を収めました。特にアルゼンチンにおいては、その産駒たちが数々のG1競走を制覇し、1994年から7年連続でリーディングサイアーの栄冠に輝いたのです。この偉業から、日本の名種牡馬サンデーサイレンスと同じ父ヘイローを持つサザンヘイローは「南半球のサンデーサイレンス」と称されるようになりました。

彼の競走成績は、重賞競走では2着が何度かありましたが、勝利には至りませんでした。1986年にはスワップスステークス、スーパーダービーで2着と好走を見せ、1987年も競走生活を続けました。しかし、彼の真価は種牡馬として発揮されたのです。

サザンヘイローの種牡馬としての成功は、アルゼンチンにとどまりません。アメリカでもシャトル種牡馬として供用され、G1競走優勝馬を輩出しました。中でもモアザンレディは短距離路線で大きな成功を収め、種牡馬としても活躍。ヘイローの血脈をアメリカで再び広める役割を果たしています。

彼の代表産駒には、アルゼンチンの主要競走を制覇した数々の名馬が名を連ねています。ヌメラリア（亜1000ギニー）、ガッシュ（ブエノスアイレス市大賞）、ラコスタアズール（亜1000ギニー）、ロックヴィル（ラウルＦＭロテロSr杯）、ウォーリー（CEスプリント）、ジュリーヘイロー（ヒルベルトレレナ大賞）、サザンスプリング（亜1000ギニー）、ニューヘヴン（マイプー賞、スイパチャ賞）、ハンサムヘイロー（モンテビデオ大賞）、ペティクラブ（モンテビデオ大賞、サンチャゴルーロ大賞典、カレラ・エストレージャス・ジュヴェナイル）など、数々の活躍馬が彼の血を受け継いでいます。日本にもその産駒であるタイキバカラ（クリスタルカップ）がいます。

さらに、母父としての活躍も見逃せません。ゲルニカ（CEディスタフ、パレルモ賞、ミルギニーズ、亜1000ギニー）、マルペンサ（ヒルベルトレレナ大賞、クリアドレス大賞、銀杯大賞）、マイネルバサラ（浦和記念）など、多くの活躍馬を送り出しました。

サザンヘイローの血統背景も注目に値します。4代母Lea Larkの牝系には、種牡馬として成功したミスワキがいるなど、優れた血統を受け継いでいます。また、母Northern Seaの孫にはGeneral Challenge、Notable Careerといった活躍馬が、曾孫にはケイアイレオーネ（兵庫ジュニアグランプリ）がいます。

2009年、種牡馬としての引退が決定した直後、26歳という若さで亡くなりました。しかし、その短い生涯で、サザンヘイローは南半球、そして世界に大きな足跡を残したのです。彼の血脈は、今もなお多くの競走馬たちの活躍を通じて受け継がれています。

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