サプライズパワー

サプライズパワー(Surprise Power)は、1994年4月4日生まれのサラブレッド競走馬である。北海道で競走生活をスタートさせ、その後南関東に移籍して数々の輝かしい成績を残した名馬として知られている。

1996年7月18日、北海道旭川競馬場でデビュー。2歳時には6戦4勝という優秀な成績を収め、北海道3歳優駿では3着に入った。その後、船橋競馬場の川島正行厩舎に移籍し、新たな環境で更なる飛躍を目指すこととなる。南関東での初戦となった大井競馬場のシクラメン特別では見事勝利を収め、南関東での活躍への期待を高めた。

1997年、3歳となったサプライズパワーは、すみれ特別で1着となり、勢いに乗って3連勝を達成。南関東クラシック戦線への進出を果たす。黒潮盃、羽田盃では強豪キャニオンロマンに敗れ2着となるも、キャニオンロマンの故障により東京王冠賞と東京ダービーでは単勝1番人気に応え、見事に連勝し二冠を達成した。続くアフター5スター賞も制覇する活躍を見せた。しかし、ユニコーンステークスでは12着と敗れ、その後1年以上の休養期間に入る。

1998年に復帰すると、東京盃でまず戦列に復帰。グランドチャンピオン2000、東京記念では2着と好成績を残し、京成盃グランドマイラーズで久しぶりの勝利を飾る。その後、馬主が変更となるなどの波乱もあったものの、1999年にはかしわ記念でJRA所属馬を相手に勝利。オースミジェットやタイキシャーロックといった強豪を破る快挙を達成した。交流重賞のタイトル獲得は、サプライズパワーのキャリアにおける大きな転換点となった。帝王賞で2着、日本テレビ盃では3着と好走を続けるも、東京大賞典ではやや低迷した。

2000年にはテレビ埼玉杯で勝利すると、報知オールスターカップを制覇。そして、前年3着だった日本テレビ盃で優勝し、2つ目の交流重賞タイトルを獲得した。2001年には東京シティ盃とフロンティアスプリント盃で短距離重賞を2勝。2002年には帝王賞で6着に入った後、美浦トレーニングセンターの戸田博文厩舎に移籍したが、故障のため現役を引退することとなった。

サプライズパワーは、南関東において交流重賞2勝を含む重賞11勝を挙げ、総収得賞金は5億円を超えた。交流GI制覇という目標には届かなかったものの、その活躍は高く評価され、メイセイオペラやアブクマポーロと同時代の競走馬として、惜しまれる存在となった。

引退後は門別町の高橋牧場で種牡馬として繋養された。2005年生まれの牝馬、2006年生まれのジョウショーエビス、2010年生まれのベビードールがその産駒である。2011年に種牡馬を引退し、新冠町の村上欽哉牧場に移り、功労馬として余生を送った。2022年8月29日、老衰のため28歳で死亡した。

サプライズパワーの競走生活は、北海道でのデビューから南関東での活躍、そして種牡馬としてのキャリアと、多岐に渡るものであった。その功績は、多くの競馬ファンに記憶され、語り継がれるだろう。その生涯は、競走馬としての才能と、類まれな闘志を兼ね備えた、まさに伝説的名馬の一生であったと言える。長きに渡る競走生活、そして種牡馬生活を経て、その生涯を終えたサプライズパワーの輝かしい功績は、競馬史に永遠に刻まれるであろう。

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