サミットストーン

サミットストーン：地方競馬のスターホース

サミットストーン（2008年4月28日生まれ）は、日本の競走馬、種牡馬として名を馳せました。中央競馬、金沢競馬、船橋競馬と所属を転々とした波瀾万丈の競走生活の中で、数々の重賞競走を制し、地方競馬史にその名を刻みました。特に2014年の浦和記念優勝は、彼の輝かしいキャリアにおける大きな転換点となりました。

中央競馬時代：才能と苦悩

栗東トレーニングセンターの森秀行厩舎に入厩したサミットストーンは、2010年6月にデビュー。芝で結果が出せず、ダートに転向すると、未勝利戦を制しました。しかし、その後は勝ち星から遠ざかり、苦戦を強いられます。3歳時には500万下を制するも、重賞レースでは結果を残せず、美浦トレーニングセンターの田村康仁厩舎へ転厩しました。

転厩後、7ヶ月ぶりの復帰戦は7着と振るいませんでしたが、降級戦で2着に入るなど、持ち前の能力の片鱗を見せ始めます。その後は500万下、1000万下と連勝を飾るも、準オープンでは苦戦。5歳時にはJRA競走馬登録を抹消され、金沢競馬の加藤和義厩舎に移籍することとなります。

金沢競馬時代：圧倒的な強さ

金沢競馬に移籍したサミットストーンは、その潜在能力を爆発させます。移籍初戦を7馬身差で圧勝すると、続くレースも勝利し連勝。重賞初挑戦となった金沢スプリントカップでは3馬身差で勝利し、重賞制覇を達成しました。その後も、金沢競馬場移転40周年記念、イヌワシ賞と連勝を重ね、移籍後5連勝という快挙を成し遂げます。交流重賞の白山大賞典では5着と健闘するも、JBCスプリントでは6着に終わりました。その後も勝利を重ね、中日杯では8馬身差という圧勝劇で重賞4勝目を飾りました。

船橋競馬時代：交流重賞での活躍

6歳時には船橋競馬に移籍し、矢野義幸厩舎に所属。移籍初戦は5着と振るいませんでしたが、報知グランプリカップで2着と好走。ダイオライト記念では中央馬相手に3着と健闘しました。その後、ブリリアントカップを9馬身差で圧勝し、移籍初勝利を挙げると、大井記念では1.2倍の圧倒的な人気に応え、見事勝利を収め、南関重賞初制覇を達成しました。マーキュリーカップでは4着、東京記念では2着と好成績を残し、白山大賞典では中央馬相手に2着に入賞しました。そして、最大の目標であった浦和記念では、最終直線で力強い追い上げを見せ、グランディオーソを交わして優勝。交流重賞制覇を達成しました。このレースでは、南関東所属馬が上位3着を独占するという快挙を成し遂げました。さらに、GIレースである東京大賞典では3着と好走し、2014年度のNAR年度代表馬、NARグランプリ4歳以上最優秀牡馬に選出されました。

7歳以降も交流重賞に挑戦を続けましたが、アクシデントによる落鉄なども経験しました。浦和記念では2着と惜しくも連覇は逃しましたが、その活躍は地方競馬ファンに長く記憶されることでしょう。

最終的に9歳で右前繋靭帯断裂のため引退。種牡馬として供用されましたが、産駒を残すことなく、2019年1月2日に用途変更となりました。

サミットストーンの競走生活は、決して順風満帆ではありませんでしたが、持ち前の能力と強靭な精神力で数々の困難を乗り越え、地方競馬の歴史に名を刻んだ、まさにレジェンドホースと言えるでしょう。彼の活躍は、多くの競馬ファンに感動と勇気を与え続けました。

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