サミュエル・ハディダ

サミュエル・ハディダ（Samuel Hadida、1953年12月17日 - 2018年11月26日）は、モロッコのカサブランカ出身のフランス人映画プロデューサーです。

人物

主にアクション映画のプロデュースを多く手掛けました。また、日本のビデオゲームや漫画に着目し、その映画化を積極的に行ったことでも知られています。『バイオハザード』シリーズ、『サイレントヒル』シリーズといった作品の映画化を実現させた功績は大きく、これらの作品はゲーム原作の映画化作品の中でも特に評価が高いことで知られています。その他にも、『吸血鬼ハンターD』、『ゴルゴ13』、『零』といった作品の映画化権を獲得していましたが、残念ながら生前に映画化を実現することはできませんでした。2015年には、第68回カンヌ国際映画祭のジャパン・パビリオンにて開催されたビジネスセミナー『VIDEO GAME & MANGA ADAPTATION SEMINAR:THE GLOBAL POTENTIAL OF JAPANESE POP STORYTELLING』でスピーカーを務め、日本のコンテンツの世界的な可能性について語りました。

2018年11月26日、カリフォルニア州サンタモニカのサンタモニカUCLAメディカルセンターにて64歳で死去しました。

来歴

1978年、兄のビクターと共にMetropolitan Filmexport社を設立しました。この会社は、フランス語圏における映画の独立配給会社として成功を収め、現在ではライオンズゲート社の作品をフランスで配給しています。かつてはニュー・ライン・シネマ社の作品も配給していましたが、現在はワーナー・ブラザースが配給を担当しています。

1990年には、新たにデイビス・フィルムズ社を設立しました。1993年以降、同社は30本以上ものハリウッド映画を製作し、『トゥルー・ロマンス』はその最初の作品として知られています。

ハディダは長年にわたり映画業界に貢献してきましたが、特に有名なのは『バイオハザード』シリーズのプロデュースです。製作が難航していたこのプロジェクトに対し、コンスタンティン・フィルムに共同製作を持ちかけ、50/50の共同製作契約を締結しました。この成功は、『サイレントヒル』の映画化と並び、ゲーム原作の映画化における好例として高く評価されています。

ハディダは短い闘病生活の後、UCLAサンタモニカ病院で生涯を閉じました。

物議

2011年、デイビス・フィルムズ社は「ハウス・オブ・ナイト」シリーズの映画化契約を締結しましたが、ハディダと彼の会社は映画の製作に着手せず、2020年まで権利を保持しました。このことがシリーズのファンを失望させ、原作者であるP・C・キャストとクリスティン・キャストとの間に緊張関係を生むこととなりました。

主な作品

製作

トゥルー・ロマンス
バイオハザードシリーズ
サイレントヒル
サハラ 死の砂漠を脱出せよ

製作総指揮

ブラザーフッド
バイオハザードIII
バイオハザードIV アフターライフ
バイオハザードV リトリビューション
ポンペイ

脚注

外部リンク

サミュエル・ハディダ - IMDb（英語）

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