コンスタンティン・フィルム

コンスタンティン・フィルムについて

コンスタンティン・フィルム（Constantin Film AG）は、ドイツを拠点とする映画製作・配給会社です。1950年の設立以来、ドイツ国内外の映画業界において重要な役割を果たしており、数々の名作を世に送り出してきました。現在はスイスのハイライト・コミュニケーションズの100%子会社となっています。

設立と初期の歴史

1950年4月1日、ヴァルトフリート・バーゼルとプリベン・フィリップセンによって、映画配給会社「コンスタンティン・フィルム・リリース」としてフランクフルト・アム・マインで設立されました。社名はフィリップセンの父に由来しています。設立当初はフィリップセンが会長を務めましたが、1955年に辞任。その後、バーゼルが経営を引き継ぎ、妻インゲボルクのサポートを受けながら、1950年代から1960年代にかけて会社を成長させました。この時期には、ミュンヘン支社を率いるゲアハルト・F・フンメルの影響力が強まりました。

1964年12月21日には社名を「コンスタンティン・フィルム」に変更し、1965年にはベルテルスマンに株式の60%を売却。1976年には残りの株式もハーゲン社に売却されました。しかし、翌1977年10月には、当時の会長であるカール=ハインツ・ボーリングハウスがミュンヘン地方裁判所に破産を申請しました。

アイヒンガーによる買収と再建

1978年、映画プロデューサーのベルント・アイヒンガーが買収を表明し、1979年に「新コンスタンティン・フィルム」を設立、会長に就任しました。1983年からは映画制作事業に参入し、1986年からはキルヒ・グループが経営に参加しました。アイヒンガーは1979年から2011年に死去するまでの間、取締役、最高経営責任者、会長、副会長などの要職を歴任し、会社の再建と発展に大きく貢献しました。

2002年5月、キルヒ・グループの破産後、スイスのハイライト・コミュニケーションズが株式の23%を取得しました。その後、ハイライト・コミュニケーションズは株式取得を進め、2006年1月には90%の株式を取得、最終的に2009年4月21日の株主総会で完全子会社化が決定しました。同年10月7日にはフランクフルト証券取引所に上場しました。この間、アイヒンガーの後任としてフレット・コーゲルが最高経営責任者となり、2009年1月1日にはオリヴァー・バーベンが国内外の映画事業を統括する役員に就任しました。

「バイオハザード」シリーズ

コンスタンティン・フィルムは、1998年1月に日本のゲームメーカーカプコンから「バイオハザード」シリーズの映画化権を獲得しました。ポール・W・S・アンダーソンを監督・脚本に迎え、ミラ・ジョボビッチを主演に起用し、2002年から2016年まで計6作品を製作しました。2021年には、ゲームを忠実に再現したリブート作品「バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」や、Netflixでのドラマシリーズの製作も手がけるなど、同社の看板作品となっています。

主な製作作品

コンスタンティン・フィルムは、以下のような数々の映画を製作・配給しています。

荒野の用心棒（1964年）
夕陽のガンマン（1965年）
続・夕陽のガンマン（1966年）
恋のロックバルーン（1983年）
ネバーエンディング・ストーリー（1984年）
薔薇の名前（1987年）
ブルックリン最終出口（1989年）
愛と精霊の家（1993年）
Der bewegte Mann（1994年）
陰謀のシナリオ（1997年）
バンディッツ（2001年）
サムズ（2001年）
マニトウの靴（2001年）
バイオハザード（2002年）
クライモリ（2003年）
バイオハザードII アポカリプス（2004年）
ヒトラー 〜最期の12日間〜（2004年）
パフューム ある人殺しの物語（2006）
バイオハザードIII（2007年）
ファンタスティック・フォー:銀河の危機（2007年）
THE WAVE ウェイヴ（2008年）
バーダー・マインホフ 理想の果てに（2008年）
パンドラム（2009年）
ブラッディ・パーティー（2010年）
アドベンチャー・イン・アフリカ（2010年）
Zeiten ändern dich（2010年）
バイオハザードIV アフターライフ（2010年）
三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船（2011年）
バイオハザードV リトリビューション（2012年）
Fünf Freunde（2012年）
Heiter bis wolkig（2012年）
君への誓い（2012年）
くたばれゲーテ（2013年）
くたばれゲーテ2（2015年）
Bruder vor Luder（2015年）
帰ってきたヒトラー（2015年）
バイオハザード: ザ・ファイナル（2017年）
コリーニ事件（2019年）
モンスターハンター（2020年）
クライモリ（2021年）
バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ（2021年）
ヒトラーのための虐殺会議（2022年）

外部リンク

Constantin Film official site
Constantin Film Produktion - IMDb（英語）

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