サラゴサ県

サラゴサ県は、スペイン・アラゴン州に位置する県であり、その県都はサラゴサ市です。県はアラゴン州の中央部に位置し、ウエスカ県、テルエル県、カタルーニャ州のリェイダ県とタラゴナ県、カスティーリャ＝ラ・マンチャ州のグアダラハラ県、カスティーリャ・イ・レオン州のソリア県、ラ・リオハ州、ナバーラ州と広範囲に接しています。

地理

サラゴサ県は、その地理的な多様性が特徴です。県内には山岳地帯から平野部まで多様な地形が存在し、気候も地域によって異なります。この地理的な多様性が、農業や自然環境に影響を与えています。

歴史

1833年のスペイン地方行政区分再編で、サラゴサ県はスペイン全土に設置された49の県の一つとして誕生しました。この際、県都はサラゴサに定められ、サラゴサ県を含む3県は「歴史的地域」としてアラゴン地域にまとめられました。ただし、この「歴史的地域」には行政的な権限は与えられませんでした。

フランコ独裁体制を経て、1970年代末から1980年代初頭にかけてスペインの民主化が進む中で、17の自治州が設置されました。1982年8月16日には、サラゴサ県を含む5県でアラゴン州が正式に発足しました。

行政区画

サラゴサ県は、292のムニシピオ（基礎自治体）によって構成されています。県都サラゴサ市は、県全体の人口の約4分の3を占めており、県内の他の地域と比較して圧倒的に人口が多いです。県内の多くの自治体は人口300人以下の小さな村落で、人口1万人以上の自治体はわずか6つに過ぎません。

司法管轄区

サラゴサ県は、行政上の便宜のため、7つの司法管轄区に分けられています。以下に、各司法管轄区と主要な自治体を示します。

カラタユー司法管轄区: カラタユーを中心とする地域で、アラルバ、アルコンチェル・デ・アリーサ、アラーマ・デ・アラゴンなどを含む。
タラソーナ司法管轄区: タラソーナを中心とする地域で、アゴン、アインソン、アルベリーテ・デ・サン・フアンなどを含む。
サラゴサ司法管轄区: サラゴサ市とその周辺地域で、アラゴン、アルカラ・デ・エブロ、アルファハリンなどを含む。
カスペ司法管轄区: カスペを中心とする地域で、アルボルヘ、アルフォルケ、ラ・アルモルダなどを含む。
エヘーア・デ・ロス・カバジェーロス司法管轄区: エヘーア・デ・ロス・カバジェーロスを中心とする地域で、アルディーサ、アルティエーダ、アシンなどを含む。
ダローカ司法管轄区: ダローカを中心とする地域で、アバント、アセレー、アグアロンなどを含む。
* ラ・アルムニア・デ・ドーニャ・ゴディーナ司法管轄区: ラ・アルムニア・デ・ドーニャ・ゴディーナを中心とする地域で、アルファメン、アルモナシー・デ・ラ・シエーラなどを含む。

これらの司法管轄区は、地域ごとの法的および行政的な運営を効率化するためのものです。


サラゴサ県は、歴史的にも地理的にも重要な位置にあり、その多様性が豊かな文化と生活を育んでいます。県内の多くの自治体は、それぞれ独自の文化や伝統を保持しており、訪れる人々を魅了しています。また、主要都市サラゴサは、歴史的な建築物や文化施設が多く、観光地としても人気があります。

参照：
サラゴサ スペイン政府観光局 （日本語）

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