タラゴナ県

タラゴナ県は、スペイン北東部、カタルーニャ州に位置する県です。県都はタラゴナ市で、カタルーニャ州の他の県（リェイダ県、バルセロナ県）や、アラゴン州、バレンシア州と境界を接しています。東側は地中海に面しており、豊かな自然と歴史が息づく地域です。

地理

タラゴナ県は、内陸部には山地が広がり、海岸部には美しいビーチや崖が連なる多様な地形を持っています。北側はリェイダ県とバルセロナ県、西側はアラゴン州のサラゴサ県とテルエル県、南側はバレンシア州のカステリョン県と接しています。地中海沿岸部は温暖な気候で、観光地としても人気があります。

歴史

1833年のスペイン地方行政区分再編により、タラゴナ県が設置されました。県都はタラゴナに定められました。この時、スペイン全土に49の県が誕生しました。

20世紀に入ると、スペインはフランコ独裁体制下を経験し、その後民主化へと移行します。1979年9月18日には、タラゴナ県を含む4県からなるカタルーニャ州が発足しました。これにより、カタルーニャ語とスペイン語がカタルーニャ州の公用語として定められました。この動きは、地域文化の復興と自治の確立を象徴する出来事でした。

行政区画

タラゴナ県には183のムニシピオ（基礎自治体）が存在します。県都のタラゴナ以外にも、レウスやトゥルトーザといった主要な自治体があります。これらの自治体はそれぞれ独自の文化や歴史を持ち、地域ごとの特色を形成しています。

タラゴナ県は、さらに10のコマルカ（郡）に分けられます。これらのコマルカは、地域ごとの地理的、経済的、文化的特徴を反映した区分となっています。コマルカのデータは、カタルーニャ統計局（IEC）の2011年1月1日時点のデータに基づいています。県の人口データは、スペイン国立統計局（INE）の2011年1月1日のものが使用されています。人口密度は2010年1月1日時点のデータです。

司法管轄区

タラゴナ県は、8つの司法管轄区に分割されています。以下にそれぞれの司法管轄区と、その中心自治体、および管轄区域内の主要な自治体を示します。

アル・バンドレイ司法管轄区: アル・バンドレイを中心として、アイグアムルシア、アルビニャーナ、アルタフーリャなどを含む24の自治体
レウス司法管轄区: レウスを中心として、ラルビオル、ラライシャー、アルフォルジャなどを含む28の自治体
アンポスタ司法管轄区: アンポスタを中心として、アルカナー、フレジナルス、ラ・ガレーラなどを含む10の自治体
バイス司法管轄区: バイスを中心として、アルクベー、アリオー、バルバラー・ダ・ラ・コンカなどを含む50の自治体
ガンデーザ司法管轄区: ガンデーザを中心として、アルナス、アスコー、バテーアなどを含む16の自治体
タラゴナ司法管轄区: タラゴナを中心として、アル・カッリャー、クンスタンティー、アル・ムレイなどを含む11の自治体
トゥルトーザ司法管轄区: トゥルトーザを中心として、ラルデア、アルドゥベー、アルファーラ・ダ・カルラスなどを含む13の自治体
ファルセート司法管轄区: ファルセートを中心として、ベルムン・ダル・プリウラート、ラ・ビスバル・ダ・ファルセート、カバセスなどを含む34の自治体

名所・旧跡

タラゴナ県には、数多くの歴史的な名所や旧跡が存在します。その中でも特に有名なのはシウラナです。シウラナは断崖に築かれた城跡があり、その美しい景観は多くの観光客を魅了しています。この地域は、歴史的な建造物と自然が調和した美しい場所として知られています。

タラゴナ県は、歴史と文化、自然が豊かに調和した魅力的な地域です。古代ローマ時代の遺跡や中世の建造物、美しい海岸線など、見どころが多く、観光客にとっても魅力的な場所です。

もう一度検索