サリュビア

サリュビア（Salybia）

サリュビアは、カリブ海に浮かぶドミニカ国に位置する村です。この村は、ドミニカ国に住むアメリカ先住民であるカリブ族（カリナゴ族）の居留地、カリナゴ・テリトリーの中心地として知られています。トリニダード島にも同じ名前の地名があり、これはカリブ族の言語に由来しています。

地理と人口

サリュビアはドミニカ国の北東海岸に位置し、近隣集落のポイント・サリュビア（Point Salybia）やセイント・シア（St Cyr）を含めた人口は457人です。2011年の国勢調査によると、そのうちカリブ族は283人を占めています。

生活と文化

サリュビアには、学校、警察署、ローマ・カトリック教会、保健センターなど、生活に必要な施設が整っています。また、カリブ族の文化と社会を代表する組織であるカリブ会議事務局もここに置かれています。カリブ族の伝統文化は、この地で大切に守り継がれています。

歴史

サリュビアの歴史は、1776年にイギリスの皇太子がカリブ族のために134エーカーの土地を与えたことから始まります。翌1777年には、サリュビアの周囲が拡大し、「カリブ地域（The Carib Quarter）」となりました。1864年には、ローマ・カトリック教会がカリブ族への布教のため、カリブ地域での教会や司祭館、墓地の設立を目的として、イギリス政府から14エーカーの土地を与えられました。その後、政府はこの土地に学校や保健センターを建設し、カリブ族の生活を支援しました。

1930年には、カリブ戦争と呼ばれる事件が発生しました。この事件は、警官がカリブ族による密輸を取り締まるため、サリュビアで密輸品とされる品物を押収したことがきっかけで発生した暴動でした。この暴動では、カリブ族の首長2人が射殺されるという悲劇も起きました。イギリス政府は軽巡洋艦デリーを派遣し、サーチライトで照らすなどして暴動を鎮圧しようとしました。1903年、カリブ居留地となるとその中心地としての役割を担うようになりました。

現在のサリュビア

現在、サリュビアはカリブ族の文化と歴史を伝える重要な場所として、またカリナゴ・テリトリーの中心地として、その役割を果たしています。伝統的な生活様式を守りながら、現代社会に適応しようとするカリブ族の姿がここにあります。

サリュビアは、ドミニカ国の歴史と文化を理解する上で欠かせない場所であり、その独自の文化と歴史は、訪れる人々に深い感銘を与えます。

脚注

(国勢調査の年号や人口に関する正確な情報源を明記)
(カリブ戦争に関する詳細な情報源を明記)
* (カリブ族の文化や歴史に関する参考文献を明記)

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