サルトプス

サルトプス（Saltopus）

サルトプスは、絶滅した爬虫類であり、恐竜型類に属しています。この生物は全長約80〜100センチメートルで、三畳紀後期のスコットランドに生息していました。サルトプスの化石は、イギリスのロスイメスにある西・東採石場でウィリアム・テイラーによって発見されました。1901年にフリードリヒ・フォン・ヒューネが命名し、1910年に記載されたタイプ種であるSaltopus elginensisは、エルギンという近隣の都市に由来しています。

この種のホロタイプNHMUK R.3915はカーニアンからノリアンにかけて形成されたロスイメス砂岩層で発見され、脊柱の一部や両前肢、後肢、骨盤を含んだ部分的な骨格が保存されています。ただし、残念ながら頭骨は見つかっていません。化石の多くは雄型であり、保存状態の良い標本は現在でも限られています。

サルトプスは肉食性だったとされ、体重は約1キログラム程度だったと推定されています。その骨は鳥のように中空で軽量であり、全長のほとんどは尻尾によるもので、体自体は一般的に猫ほどの大きさでした。化石の解析から、サルトプスは長い頭部と多数の鋭い歯を持っていたことが分かっています。前肢は5本の指があり、第4および第5指は小さめです。2011年に行われた研究によれば、従来の考え方と異なり、仙骨が4つではなく2つの脊椎から構成されることも明らかになりました。

この生物はかつて、ヘレラサウルス科に近い獣脚類として分類されていましたが、その標本が断片的であるため、この分類は否定されています。研究者のグレゴリー・S・ポールは、サルトプスをコエロフィシス科の獣脚類の幼体と見なしました。2000年にはロバート・ラウハットとハンガーバウエルが研究を進め、本種が真の恐竜ではなく、ラゴスクスに近縁な恐竜型類であると結論づけました。

さらに、世界的に著名な古生物学者であるマイケル・ベントンは、アリック・ウォーカーの研究を受け継ぎ、2011年に本種はプセウドラゴスクスから派生した恐竜型類であり、シレサウルス科やその他の恐竜を含むクレードの姉妹群であるとの見解を示しました。

脚注

サルトプスに関する情報は、化石研究や古生物分類の理解を深めるための重要な手掛かりを提供してくれます。この小型肉食性爬虫類は、古代の生態系におけるその役割を考察するうえで、興味深い存在と言えるでしょう。生物の多様性や進化の過程を探求するために、今後もこの種に関するさらなる研究が期待されます。

外部リンク

Saltopus in the Dino Directory

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