サルラ＝ラ＝カネダ

サルラ＝ラ＝カネダ：歴史と文化が息づくフランスの美しい町

サルラ＝ラ＝カネダ（Sarlat-la-Canéda）は、フランス南西部のヌーヴェル＝アキテーヌ地域圏、ドルドーニュ県に位置する魅力的なコミューンです。中世の面影を色濃く残すこの町は、豊かな歴史と美しい景観で多くの人々を魅了しています。

中世都市としての発展

サルラの起源は、カロリング朝時代に遡ります。ベネディクト会派の修道院を中心に発展し、中世都市としての地位を確立しました。13世紀には修道院が領主としての頂点を迎え、サルラはローマ教皇庁の直接支配下に置かれることになります。1318年には、教皇ヨハネス22世によって修道院の教会が司教座聖堂に昇格し、司教と行政官が町を支配する体制がフランス革命まで続きました。

百年戦争の舞台

司教座都市となったサルラは、百年戦争において重要な役割を果たしました。武器、弾薬、食料を貯蔵する城塞都市として、周辺のベルヴェス、ドンム、モンティニャックといった都市を支援しました。しかし、1360年のブレティニー和議によって一時的にイングランド領となります。10年後、ベルトラン・デュ・ゲクランの活躍によってフランス王国に奪還されましたが、その後もヴィヴァンの民兵隊長やテュレンヌ子爵の侵入に悩まされることとなります。

マルロー法による景観保護

1652年のフロンドの乱は、サルラの繁栄に終止符を打ちました。コンデ公軍に占領されたサルラは、その後、司教区がペリグー司教区に吸収され、小郡庁所在地として約150年間眠りにつくことになります。しかし、1962年に施行されたマルロー法によって、サルラは奇跡的に救われました。この法律によって、フランスで最初に景観保護地域として復興されることになったのです。

観光と農業の町

1965年、サルラとラ・カネダのコミューンが合併し、現在のサルラ＝ラ＝カネダが誕生しました。年間150万人が訪れる観光都市として知られていますが、農業も盛んです。特に、タバコや家禽飼育が重要な産業となっています。

サルラ＝ラ＝カネダへのアクセス

サルラ＝ラ＝カネダへは、鉄道でのアクセスが便利です。TERボルドー-サルラ＝ラ＝カネダ線が乗り入れており、サルラ＝ラ＝カネダ駅またはサン＝ジャン駅で下車します。

サルラ＝ラ＝カネダ出身の著名人

エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ（思想家）
ガブリエル・タルド（社会学者、犯罪学者）

姉妹都市

* フランスヴィル（ガボン）

サルラ＝ラ＝カネダは、歴史的な建造物、美しい景観、そして豊かな文化が調和した魅力的な町です。フランスを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

もう一度検索