サロウ

スペインの観光都市サロウ：歴史とビーチの魅力

サロウは、スペイン・カタルーニャ州タラゴナ県に位置するムニシピオ（基礎自治体）であり、地中海に面したコスタ・ドラダの中心的な観光地として知られています。

古代から中世にかけての歴史

サロウの起源は古く、紀元前6世紀にフォキスからのギリシャ人によって「サランリオ（Salanrio、砂の峡を意味する）」という集落がつくられたという仮説があります。4世紀のローマの記述家アヴィエノは、サロウについて「海洋の仕事」について記しています。ローマ時代にはサラウリス(Salauris)と呼ばれ、ヒスパニア・キテリオール有数の海港として重要な役割を果たしていました。

しかし、ムーア人のイベリア半島征服によって人々は都市を捨て、サロウは一時衰退します。その後、レコンキスタの進展とともに再び繁栄を取り戻し、1211年にはタラゴナ大司教区内の代官区となりました。サロウの天然港としての重要性から、アラゴン王国有数の海港へと急速に発展し、その状況は19世紀まで続きました。

レコンキスタの出発点

1229年9月、アラゴン王ハイメ1世はアラゴン・カタルーニャ連合軍を率いてサロウを出航し、マリョルカ島のサラセン人海賊を討伐しました。この出来事は、レコンキスタにおける重要な一歩となりました。

海賊の脅威と防衛

海賊による略奪から住民を守るため、1530年にタラゴナ大司教が防衛用のトレ・ベリャ（Torre Vella）の建設を命じました。また、収穫人戦争中の1649年には、フェリペ4世の将軍ガライがレウスを占領し、バルセロナの民兵やカタルーニャ側についたフランス軍に利用されないようにサロウの監視塔を破壊しました。

自治権の獲得と近代化

1673年、タラゴナ大司教は自治体としての特権をサロウに与え、サロウとサロウ港は独立した存在となりました。1858年には、岬の突端に灯台が設置され、航海の安全を支えました。

観光都市への転換

20世紀初頭、サロウ港は衰退し、港での操業が制限されるようになりました。そのため、サロウは商業・リゾート港への転換を図り、観光都市としての地位を確立しました。現在では、美しいビーチやテーマパークなどが観光客に人気を集めています。

サロウは、古代からの歴史と美しい地中海の自然が融合した魅力的な都市です。スペインを訪れる際には、ぜひサロウを訪れてみてください。

外部リンク

* 公式ウェブサイト

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