サワンチサップ

サワンチサップ：弟子屈町の帽子山

サワンチサップは、北海道川上郡弟子屈町に位置する標高520mの山です。屈斜路火山群を構成する山の一つで、南東にはマクワンチサップ、アトサヌプリといった山々が並び、独特の景観を作り出しています。

概要

サワンチサップは、周辺の山々と共に、屈斜路カルデラの一部を形成しています。特に東側にある「ポンポン山」と呼ばれる場所からは、現在も噴煙が上がり、活火山としての側面を垣間見ることができます。

サワンチサップは、地元では「帽子山」とも呼ばれています。その名の通り、丸みを帯びた山容が帽子を連想させるのかもしれません。

山名の由来

サワンチサップという名前の由来は、はっきりとは分かっていません。『弟子屈町史』では、「サ・ワ・アン・チサップ（前方にあるチサップ）」という説を紹介しています。「チサップ」については、「chisa-p（泣くもの）」というアイヌ語に由来するという説があります。

ポンポン山の名前の由来には、2つの説があります。一つは、ポンポン山に設置されている看板に記載されているように、「ポンポツヌ（小さく各所に湧き出す温泉）」が語源であるという説です。もう一つは、山の上に立って強く踏むと「ポンポン」と音が鳴るからという説です。どちらが正しいかは定かではありませんが、地元の間で語り継がれています。

登山

サワンチサップ山頂へ至る登山道は整備されていませんが、ポンポン山までは道があります。一般的な登山ルートとしては、まず仁伏からポンポン山を目指し、そこからさらに第2ポンポン山と呼ばれる場所を経由して、サワンチサップの急斜面を登るコースが採られます。登山道はありませんが、山中の笹は背が低いため、藪漕ぎを強いられるような場所はほとんどありません。しかし、急斜面であるため、ある程度の体力と登山経験が必要となるでしょう。登山に際しては、十分な準備と注意が必要です。

まとめ

サワンチサップは、その独特な景観と、火山活動の名残を感じさせる噴煙、そして謎に包まれた山名など、多くの魅力を持つ山です。登山道は整備されていませんが、ポンポン山までは比較的容易にアクセスできるため、手軽なハイキングを楽しむこともできます。弟子屈町を訪れた際には、ぜひサワンチサップを訪れて、その自然の雄大さを感じてみてください。

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