サンコープ・スタジアム

サンコープ・スタジアムについて

サンコープ・スタジアム（Suncorp Stadium）は、オーストラリア・クイーンズランド州ブリスベンに位置する大型スタジアムです。その名称は、1994年からネーミング・ライツを取得したサンコープ・メットウェイ社に由来しています。正式名称はラング・パーク（Lang Park）やブリスベン・スタジアム（Brisbane Stadium）とも呼ばれ、地域に密着した歴史があります。スタジアムは、特にラグビーリーグの本拠地として知られ、1957年より多くの試合が行われてきましたが、現在ではラグビーユニオンやサッカーの試合も開催される重要な競技場となっています。

歴史

起源

サンコープ・スタジアムが建設される以前この場所は、1911年まで墓地として使用されていました。しかし、ブリスベンにおける人口の増加に伴い、再開発の一環で市民公園として利用されることになり、1914年にラング・パークが開設されました。1930年代になると、ブリスベンでのラグビーリーグの重要な試合の開催地となり、1953年にはブリスベンのラグビーリーグ協会とクイーンズランド州ラグビーリーグ協会が合併し、正式な本拠地としてラング・パークの長期リースが求められました。この際、スタジアムは最低限の設備しか備えておらず、改修工事が行われることになります。1960年代には、他州の代表チーム同士の試合会場としても利用されるようになり、国際試合の場としてその重要性が増していきました。

改修

1990年代末には、ブリスベンに新しいスタジアムが必要だという声が上がり、サンコープ・スタジアムの改修計画が進行しました。総工費約2億8千万オーストラリアドルを投じた改修工事が行われ、2003年には新しいスタジアムが完成しました。その記念すべきオープニングゲームには、ブリスベン・ブロンコス対ニューカッスル・ナイツの試合が選ばれました。新しいスタジアムでは、観客席がフィールドに近づき、より一体感のある観戦が可能となりました。

現状

サンコープ・スタジアムは、クイーンズランド州におけるラグビーリーグの伝統的な本拠地であると同時に、ラグビー・サッカー・音楽イベントなど多様な催しを支える重要な場所としても認識されています。2003年の改修直後にはラグビーワールドカップが開催され、スタジアムでは準々決勝を含む9試合が行われました。以降もトライネイションズなどのオーストラリア代表の試合が頻繁に開催されています。

また、2005年からはスーパーラグビーのクイーンズランド・レッズがホームスタジアムとして利用を開始しました。さらに、サッカーではAリーグのクイーンズランド・ロアー（現ブリスベン・ロアー）のホームグラウンドとしても使用されており、サッカーオーストラリア代表がFIFAワールドカップ予選などでも活用しています。スタジアムはまた、ロビー・ウィリアムズやポリスなどのアーティストによるコンサートの開催地としても知られています。

アクセス

サンコープ・スタジアムへのアクセスも便利で、最寄りの駅であるミルトン駅から歩道橋を渡って約6分、ローマ・ストリート駅からは徒歩約15分の距離に位置しています。試合日には市内各地からシャトルバスも運行され、観客がスムーズに訪れることができるよう配慮されています。

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