サンシャイン牧場 (ゲーム)

サンシャイン牧場とは

『サンシャイン牧場』は、中国のゲーム開発会社Rekoo（热酷）が開発・運営していたソーシャルゲームです。mixi、FacebookなどのSNSで展開され、基本プレイは無料（アイテム課金制）でした。「サン牧」という略称で親しまれ、スピンオフ作品として『もっとサンシャイン牧場』もリリースされました。日本では、Rekoo Japan株式会社がサポートを行っていました。

ゲーム概要

プレイヤーは牧場の経営者となり、作物の栽培と家畜の飼育を通じて牧場を発展させていきます。収穫度に応じてレベルアップし、収穫物を売却して得たコインで新たな種や家畜を購入できます。フィールドは「畑」と「畜産広場」に分かれており、それぞれで育成できる作物・家畜の数は、フィールドのレベルに応じて増加します。

畑の最大数は27、畜産広場の最大数は16です。2012年には、畑の上空に「天空牧場」が拡張され、新たな作物を栽培できるようになりました。天空牧場の拡張には、レベルアップではなく、図鑑の完成によって得られる図鑑点数が必要です。

友人（マイミク）の牧場へのお世話や、虫入れ・いたずらといった交流要素も特徴です。虫入れやいたずらは増産量を一時的に低下させますが、駆除・治療により増産量が大きく増加するため、ゲーム内では推奨されています。ただし、自分の牧場への虫入れやいたずら、また自分で仕掛けた虫入れ・いたずらの駆除・治療はできません。

ゲーム内のショップでは、肥料や飼料などのアイテムが販売されており、作物の収穫時間短縮や増産量アップに役立ちます。レベルアップに応じて、購入可能な作物や家畜の種類が増え、コインを消費することで牧場の拡張も可能です。

「工場」では、収穫物を原料とした新たな作物を製造できます。工場には独自のレベル設定があり、レベルアップにより製造可能なレシピが増加します。製造にはスタミナが必要ですが、スタミナは工場で製造可能なジュースでのみ回復可能です。

ライブラリ（図鑑）機能では、特定の収穫物を集めることで経験値やレアな植物を入手できます。図鑑にはグレードアップ機能があり、上位の図鑑を完成させることで、さらに豪華な報酬が得られます。また、ゲーム内通貨には通常のコインの他に「Kコイン」があり、Kコインでのみ購入可能なアイテムも存在します。

サンシャイン牧場は、サービス開始から爆発的な人気を博し、世界で1500万人以上がプレイしていました。mixiゲーム版だけでも、サービス開始から3ヶ月でユーザー数が300万人を突破、2010年6月には500万人を突破しました。

2011年の東日本大震災発生時には、被災者支援を目的としたチャリティーアイテムを販売し、1000万円の募金が集められました。

歴史

2009年8月26日：mixiでサービス開始
2009年11月10日：「ソーシャルアプリケーションアワード」グランプリ受賞
2010年1月27日：モバゲータウンでサービス開始
2010年5月12日：モバイル版畜産広場、PC版工場オープン
2010年5月29日：『サンシャイン牧場オフィシャルガイドブック』発売
2010年6月13日：会員数500万人突破
2010年8月5日：モバイル版工場オープン
2010年8月30日：ハンゲームでサービス開始
2010年9月21日：Yahoo!モバゲーでサービス開始
2010年9月25日：ライブラリー機能追加
2010年9月30日：aimaでサービス開始
2011年3月29日：iOSとAndroid端末に対応
2011年7月31日：aima版サービス終了
2011年12月15日：ハンゲーム版サービス終了
2012年4月17日：畑に「天空牧場」を追加
2012年4月27日：スピンオフ作品『もっとサンシャイン牧場』がmixiゲームでリリース
2012年7月24日：モバゲータウン版・Yahoo!モバゲー版サービス終了
2012年7月31日：スピンオフ作品『もっとサンシャイン牧場』がGREEでリリース
2013年2月：工場機能を廃止
2016年7月28日：サービス終了を発表
2016年8月26日：mixiゲーム版がサービス終了

制限事項

ゲーム開始当初は畑のみ利用可能で、畜産広場は畑レベルが7以上になると利用可能になります。スマートフォン版では、畑の一部機能のみが利用可能で、畜産広場や工場には対応していませんでした。

マスコットキャラクター

ゲーム内では、帽子をかぶった少女のキャラクターがマスコットとして使用されています。当初は「牧場のあの子」などと呼ばれていましたが、後に「よう子」という名前が設定され、イベントや作物の名称にも使用されました。

サンシャイン語

開発元が中国企業であったため、ゲーム内には不自然な日本語表現や誤訳が見られました。これらは「サンシャイン語」と呼ばれ、一種のアイデンティティとして親しまれました。

問題・事件

2009年10月：約4200人の個人情報が一時的に閲覧可能な状態となり、Kコインの販売サービスが一時停止されました。Rekoo Japanは、流出したのはメールアドレスと電話番号のみであると発表しました。
2010年4月1日：エイプリルフールとして、農場が全て燃えるという演出が行われましたが、悪趣味だと批判されました。
2010年7月7日：畜産広場の図案に、法律上使用が禁止されている赤十字マークが含まれていることが判明しました。
2011年3月：東日本大震災後、マイミク同士で折鶴を贈りあう企画が不謹慎だと批判され、即座に削除されました。
その他、不具合の頻発や運営側の説明不足、イベントの乱立、一部ユーザーに有利なイベント内容など、多くの問題が発生しました。



サンシャイン牧場は、多くのユーザーに愛されたソーシャルゲームでしたが、残念ながらサービスを終了しました。

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