サンシャイン60

サンシャイン60：池袋のシンボルタワー

サンシャイン60は、東京都豊島区東池袋にある複合商業施設サンシャインシティの中核を成す超高層ビルです。地上高239.7メートルを誇るその姿は、池袋の街のシンボルとして、多くの人々に親しまれています。かつては東洋一の高さを持つビルとして知られ、現在も都内有数の高層ビルとしてその存在感を示しています。

歴史と背景

サンシャイン60が建つ地は、1970年までは巣鴨拘置所でした。太平洋戦争中には、リヒャルト・ゾルゲらが収監され、戦後には極東国際軍事裁判の被告人たちが収容されていました。ビル建設にあたり、この歴史的背景を踏まえ、近隣の東池袋中央公園には平和を祈念する慰霊碑が建立されています。この歴史的経緯は、サンシャイン60の物語を語る上で重要な要素となっています。

ビル構造と特徴

サンシャイン60は地上60階建ての超高層ビルです。軒高は226.3メートル、塔屋最頂部は239.7メートルに達し、1990年に東京都庁第一本庁舎が完成するまでは、長年にわたり日本一の高さを誇っていました。

その内部には、オフィスフロア、レストラン、そして人気の展望台などが配置されています。特に60階にある展望台は、都内でも有数の高さから、東京の街並みを一望できる絶好のスポットとして知られています。

展望台：進化を続ける眺望

サンシャイン60の60階にある展望台は、何度かリニューアルを経て、現在では「サンシャイン60展望台 てんぼうパーク」として営業しています。2016年には「スカイサーカス サンシャイン60展望台」としてリニューアルオープンし、新たな魅力を創出しました。その後、2022年に再度リニューアル工事が行われ、現在の名称に改称、2023年に再オープンしています。常に進化を続け、来場者に最高の眺望と体験を提供しています。

屋上にはかつて「スカイデッキ」と呼ばれる屋上展望台がありました。地上232メートルの高さから、東京の街を一望できる絶景スポットでしたが、安全上の理由から2012年に閉鎖されました。元旦の初日の出鑑賞イベントでは、屋内展望台への入場者へ新年の干支グッズが配布されるなど、様々なイベントも行われていました。

高速エレベーター

サンシャイン60のエレベーターも、その技術力の高さを示す象徴的な存在です。竣工当時は世界最速クラスのエレベーターを備え、最上階までをわずか30数秒で移動できる快適さを提供していました。2010～2011年には、すべてのエレベーターがリニューアルされ、安全性能と快適性がさらに向上しています。展望台直通のエレベーターは、洗練されたデザインと内装が施され、「シャイニングエレベーター」と呼ばれ、来場者を楽しませています。

充実した施設とテナント

サンシャイン60には、様々なテナント企業が入居しています。オフィスフロアは9階から58階まで広がり、多くの企業がビジネス拠点として利用しています。また、58階と59階にはスカイレストランがあり、特別なディナーを楽しめます。その他にも、クリニックフロア、ブライダルプラザ、郵便局など、多様な施設が充実しています。

アクセス

サンシャイン60へのアクセスは非常に便利です。JR山手線、東武東上線、西武池袋線、東京メトロ丸ノ内線、有楽町線、副都心線など、複数の路線が乗り入れる池袋駅が最寄り駅です。また、東京メトロ有楽町線東池袋駅からも地下通路で直結しており、雨の日でも快適にアクセスできます。

その他

サンシャイン60には、多くの魅力的なポイントがあります。6階から60階までの窓ガラスは、竣工当時は1枚150万円という高価なものでした。また、階段は1204段あり、体力に自信のある方は、階段で最上階まで登ることも可能です。

サンシャイン60は、単なる超高層ビルではなく、歴史、技術、そして人々の思い出が詰まった、池袋を代表するランドマーク的存在と言えるでしょう。

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