サントリー スポーツ天国

『サントリー スポーツ天国』の概要

『サントリー スポーツ天国』は1983年4月3日から1985年9月29日まで放送されたスポーツニュース番組で、主にフジテレビ系列局で放送されていました。日曜日の夕方6時から30分にわたって様々なスポーツニュースを提供しました。この番組は、サントリーの一社提供によるもので、タイトルが「○○天国」となっているのは、サントリーが洋酒をテーマにした広報誌『洋酒天国』を発行していたからです。

当時、日曜日のスポーツニュース番組は日本テレビの『独占!!スポーツ情報』がありましたが、『サントリー スポーツ天国』はその30分前の18:00にスタート。ディスクジョッキー方式でスポーツニュースを伝えるという新たな試みを行いました。1983年の民放テレビは、連続ドラマやアニメからバラエティや情報番組へとシフトしており、この番組もその流れに沿って誕生しました。

番組のスタート直前、サラエボ五輪やロサンゼルス五輪が控えていたことも、スポーツ情報番組の開設を促す要因となっていました。フジテレビはこの番組を通じて、視聴者に多種多様な競技を訪れる機会を提供したいと考えていました。

既存のスポーツ情報番組は主にプロ野球に偏っていましたが、『サントリー スポーツ天国』は中央競馬や大相撲といったスポーツの情報も一緒に取り上げていました。また、この時間帯で放送されている他の競技イベントも取り込むことを目指していました。

司会者は当初小林克也が務めていましたが、後に人気司会者のみのもんたに交替し、番組の内容も徐々にバラエティ番組の形式へと変更されていきました。番組の初期には「やじうまデータコーナー」が設けられ、大野しげひさによって様々なデータからの予測が解説されました。このコーナーは一時的な人気を得ていましたが、3ヵ月後に終了しました。

番組末期には「日本縦断・みんなでジャンプ！」というコーナーも登場し、よみうりテレビ制作の『びっくり日本新記録』を意識した内容でした。最初はとんねるずが司会していましたが、彼らの人気が急上昇したため途中からトミーズが担当しました。

放送開始当初は、「なぜアニメからスポーツ情報番組になったのか」といった疑問や不満が寄せられることもありました。視聴者の習慣や期待に応えることができず、結果的に3年半でこの番組は終了し、その後連続アニメ枠に戻ることとなります。現在放送されている『ちびまる子ちゃん』などがその枠を受け継いでいます。この番組の影響で、『未来警察ウラシマン』が土曜18:30から移動し、視聴率を落とすなどの弊害も見受けられました。

『サントリー スポーツ天国』の放送によって、他の裏番組の視聴率が安定した要因とも考えられており、特に『報道特集』（TBS）や『料理バンザイ!』（テレビ朝日）にとっては有利な状況となりました。また、プロ野球の試合中継が限られるため視聴率が伸び悩み、この番組自体の当たらなかったことが影響しているとも言われています。現在、フジテレビでは日曜日の夜に『すぽると!』が放送されていますが、2023年3月までは『ジャンクSPORTS』が放送されていました。

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