サンド伊達のコロッケあがってます

サンド伊達のコロッケあがってます

『サンド伊達のコロッケあがってます』は、サンドウィッチマンの伊達みきおが司会を務めるBS-TBSのグルメ紀行番組です。コロッケをこよなく愛する伊達が、主に商店街を訪れ、その一角にある精肉店や惣菜店で作られる揚げたてのコロッケだけを専門に食べ歩くというユニークなコンセプトを掲げています。

番組の主な出演者は、伊達みきおと、後輩芸人の口笛なるお（わらふぢなるお）です。なるおは、伊達がコロッケを頬張る際の軽快な咀嚼音や、厨房でコロッケが揚がる食欲をそそる音などを、特殊な音響機材を用いて丁寧に集音する役割を担っています。しかし、時折ヘッドホンを装着し忘れるといったミスもあり、伊達から「東京ホテイソンと交代させるぞ」といったユーモラスな叱責を受け、反省文を書かされる一幕もあったようです。

一方、伊達自身も「コロッケのみを味わう」という番組ルールがありながら、商店街で見かける餃子やもつ煮込み、団子など、コロッケ以外の魅力的な食べ物にも惹かれ、思わず味わってしまう場面もしばしば見られます。これにより満腹になってしまい、なるおから注意されることもありましたが、回を重ねるうちにこうした行動は次第に大目に見られるようになりました。気に入った品は、同行のマネージャーに頼んで購入することもあるようです。また、伊達の好物の一つであるコーヒーゼリーも番組内で度々登場し、店間の移動中の喫茶店休憩では可能な限り注文しています。

番組では、コロッケが調理される工程の映像が流れる際に、BGMとしてクレモンティーヌがカバーした「お料理行進曲」（フランス語バージョン）が使用されており、番組の雰囲気を一層引き立てています。オープニングナレーションはシンガーソングライターのコレサワが担当し、過去には彼女の楽曲「東京コロッケ」がテーマ曲として使われていましたが、2025年4月からは伊達をモチーフにした替え歌「伊達ちゃんコロッケ」が流れるようになっています。

本番組は、元々サンドウィッチマンの富澤たけしがドラマ出演でスケジュールが空いた伊達が、自らBS-TBSに企画を持ち込んだことが始まりとされています。2022年3月に30分の不定期放送としてスタートし、2023年までに8回放送され、再放送も実施されました。そして、2024年4月の番組改編で待望のレギュラー化が実現し、同年4月26日から毎週金曜日の22:00-22:55に放送時間が55分に拡大されました。

レギュラー化に伴い、新たな要素も加わりました。毎週1名のゲストが「コロッケ仲間」としてロケに同行するようになったほか、エンディング前にはその回に訪れた店の店主らが伊達の印象やメッセージを語るコーナーが設けられました。また、レギュラー放送3回目からは、訪れた店の店主に番組オリジナルのステッカーを贈呈しています。一回の放送で訪れるコロッケ店は30分時代と同様に2〜3軒程度ですが、拡大された放送時間を利用して、喫茶店での休憩やコロッケ店以外の商店街のお店への立ち寄りなどもこれまで以上に描かれています。

出演者は、コロッケと伊達、なるおのイラストがあしらわれた番組オリジナルの衣装を着用しています（伊達はライトピンク、なるおは黄色、コロッケ仲間はライトブルー）。番組開始当初は、コレサワを除きほぼ全ての出演者がグレープカンパニー所属者でしたが、2024年9月放送回では初めて他の事務所所属タレント（U字工事・益子卓郎）が出演しました。

本番組は、伊達みきおが企画・構成として名を連ねている点も特筆されます。テレビユー山形でも不定期で放送されています。また、中居正広やケンドーコバヤシ、飯尾和樹、塚地武雅といった他のテレビ局でレギュラー番組を持つ有名人にも視聴されていることが、伊達の番組内での発言から明らかになっています。2025年4月には、ローソンとのコラボレーションにより、「サンド伊達のコロッケあがってます コラボ ポテトコロッケ」が商品化され、話題となりました。

放送終了後にはTVerやU-NEXTでの配信も行われますが、都合により配信されない場合もあるとのことです。

過去には、レギュラー化を記念して相方の富澤たけしと伊達の故郷・仙台を訪れたスペシャルや、浅草を舞台にした新春スペシャル、番組1周年を記念して再び富澤と福島県を訪れたスペシャルなども放送されています。

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