サンフィッシュ (潜水艦)

サンフィッシュ (USS Sunfish, SS-281)

サンフィッシュ（USS Sunfish, SS-281）は、アメリカ海軍の潜水艦で、ガトー級潜水艦の一隻です。その名は英語でマンボウを指し、さらに北米の淡水魚として知られるサンフィッシュ科の名にも由来しています。このため、艦に関連する部隊のパッチやペナントには淡水魚のサンフィッシュが描かれる場合もあり、艦名の由来に関する混乱が生じることがあります。サンフィッシュは1942年に就役し、戦後の1984年まで使用されました。

艦歴

起工と就役

サンフィッシュは1941年9月25日にカリフォルニア州ヴァレーホのメア・アイランド海軍造船所で起工しました。1942年5月にはJ・W・ファウラー夫人によって進水し、同年7月15日に艦長リチャード・W・ピーターソン少佐の指揮の下で正式に就役しました。最初の配備先はサンディエゴ湾で、信頼性試験を経て10月26日に太平洋へ出航し、11月1日に真珠湾に到達しました。

第1・第2の哨戒 (1942年11月 - 1943年4月)

11月23日、サンフィッシュは最初の哨戒で日本近海へ向けて出発しました。この哨戒中に「衣笠型重巡洋艦」に対して魚雷を発射しましたが、命中しませんでした。彼女は伊勢湾に機雷を敷設し、その後、輸送船の攻撃を試みましたが命中しませんでした。1943年の初めには、哨戒行動の結果としてミッドウェー島へ帰還します。

次の哨戒では東シナ海に向かい、貨客船「丹後丸」に対して魚雷を発射しましたが、またしても命中しませんでした。さらなる攻撃では、他の海自の船に攻撃を仕掛けましたが、反撃を受ける結果になり、63日間の活動を経て真珠湾に帰投しました。

第3・第4の哨戒 (1943年5月 - 9月)

5月からの哨戒は日本船との遭遇は少なく、主に哨戒任務を果たしました。サンフィッシュは6月に真珠湾に帰還しました。次の哨戒では台湾方面に向かい、いくつかの攻撃を仕掛けましたが、多くの魚雷は命中しませんでした。

照合した情報によれば、「江戸丸」を撃沈した結果は報告され、また輸送船「興生丸」にも被害を与えることに成功しました。60日間の行動を経てミッドウェー島に帰投しました。

第5・第6の哨戒 (1943年10月 - 1944年3月)

新しい艦長に替わり、サンフィッシュは再び活動を開始しますが、悪天候や対潜攻撃に悩まされます。1944年になるとミッションは引き続き続けられ、マリアナ諸島付近で重要な情報収集や攻撃任務を果たしていきました。特に特設運送船に対する魚雷攻撃が功を奏し、いくつかの船を沈めることに成功しています。

第7・第8の哨戒 (1944年6月 - 9月)

この時期には千島列島方面への哨戒を行い、輸送船を相次いで発見し攻撃しました。命中率が高く、多くの敵船を沈めることに貢献しました。

第9の哨戒 (1944年10月 - 12月)

晩年にはウルフパックを形成し、黄海方面に向かいました。数度の攻撃の後、輸送船の撃沈が認められ、日本側記録でも確認されました。

第10・第11の哨戒 (1945年1月 - 4月)

1945年には最後の哨戒を行い、目標を発見して攻撃を試みましたが、いくつかの失敗も経験しました。さまざまなダメージを受けつつ、サンフィッシュは行動を続け、4月の終わりには真珠湾に帰投しました。

戦後の処遇

終戦後も真珠湾での任務を終え、サンフィッシュは数年間の訓練用艦艇として保管されました。1945年には予備役としても登録され、1960年に除籍されました。サンフィッシュが戦争中に獲得した9個の従軍星章は、その戦功の証として歴史に名を残します。

サンフィッシュはその艦歴を通じて、アメリカ海軍の潜水艦部隊の一翼を担い、数々の困難な任務を遂行してきた歴史ある艦艇です。

もう一度検索