サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナ

サン・クリストーバル・デ・ラ・ラグーナ：歴史と文化が息づく世界遺産の街

サン・クリストーバル・デ・ラ・ラグーナは、スペイン領カナリア諸島のテネリフェ島北部に位置するムニシピオ（基礎自治体）です。一般的には「ラ・ラグーナ」と呼ばれ、ラ・ラグーナ大学を擁する学術都市として知られています。2015年の人口は約15万人であり、テネリフェ島でも重要な都市の一つです。

歴史

1496年、コンキスタドールのアロンソ・フェルナンデス・デ・ルーゴによって建設されたラ・ラグーナは、1823年までテネリフェ島の主都でした。16世紀初頭からは、テネリフェ島だけでなく、カナリア諸島全体の政治・学術の中心地として発展しました。1701年には、ローマ教皇クレメンス11世の要請により、カナリア諸島で最初の大学であるラ・ラグーナ大学が開学しています。サンタ・クルス・デ・テネリフェが主都となった後も、ラ・ラグーナは宗教的・文化的な中心地としての重要性を保ち続けています。1819年には司教座が置かれ、1975年にはカナリア島天体物理学研究所が設立されました。1999年には、その歴史的な街並みが評価され、ユネスコの世界遺産に登録されています。2006年には、歴史地区に建っていた司教宮が焼失する火災が発生しましたが、その歴史的価値は揺るぎません。

政治と行政

現在の自治体首長は、CC-PNC-CCNのフェルナンド・クラビッホ・バッジェ氏が務めています。2011年の自治体選挙の結果、自治体評議員はCC-PNC-CCNが13議席、カナリア国民党が6議席、カナリア社会党が3議席、POR TENERIFEが3議席、ASSPPTが1議席となっています。また、サン・クリストーバル・デ・ラ・ラグーナは、同名の司法管轄区の中心自治体でもあります。

世界遺産：歴史的な都市景観

ラ・ラグーナの歴史地区は、スペインが新世界に建設した最初の非要塞都市であり、ラテンアメリカの都市計画に大きな影響を与えました。18世紀までに築かれた山の手地区と下町地区には、カナリア様式の美しい建築物が数多く残されており、この景観が世界遺産登録の決め手となりました。これらの建物は、木製のバルコニーと中庭が特徴的で、観光客は多くの花や緑に囲まれた中庭を見学することができます。

主な見どころ

ヌエストラ・セニョーラ・デ・ロス・レメディオス大聖堂: 新古典主義様式の美しいファサードが特徴的な大聖堂。1819年に建造されました。
コンセプシオン教会: 歴史ある教会で、その建築様式は見る人を魅了します。
アデランタド広場: 市庁舎、ナバ宮殿、サンタ・カタリナ・デ・シエナ旧修道院など、歴史的建造物に囲まれた広場です。
レルカリオ宮殿: 現在はテネリフェ歴史博物館として、15世紀から現代までのテネリフェ島の歴史を紹介しています。
ラ・ラグーナのキリスト王立礼拝堂: 16世紀にフランシスコ修道院によって建てられた礼拝堂。カナリア諸島のカトリック教徒に崇拝されているイエス・キリストの木彫像が安置されています。

世界遺産登録基準

ラ・ラグーナの歴史地区は、以下の世界遺産登録基準を満たしています。

(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
* (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

姉妹都市

ラ・ラグーナは、コロンビアのカルタヘナと姉妹都市提携を結んでいます。

まとめ

サン・クリストーバル・デ・ラ・ラグーナは、歴史、文化、そして美しい景観が調和した魅力的な都市です。テネリフェ島を訪れる際には、この世界遺産の街をぜひ訪れてみてください。その歴史的な建造物や美しい街並みが、訪れる人々に深い感動を与えてくれるでしょう。

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