サーティース

サーティース (Surtees Racing Organization) の概要

サーティース (Surtees Racing Organization) は、かつてフォーミュラ1（F1）に参加していたモータースポーツチームであり、同時にコンストラクターとしても知られています。特に、このチームは数少ない二輪（WGP）と四輪（F1）の両方で世界チャンピオンを獲得したジョン・サーティースによって設立されました。彼自身がドライバーとしても成功を収めたことが、チーム設立の背景にあります。

歴史的背景

サーティースは、1970年に自身のF1チームを立ち上げました。それ以前には、Can-AmシリーズやF5000において良好な成績を残しており、十分な競技経験を積んでいました。サーティースは、1967年から1968年にかけてホンダF1チームでの契約がありましたが、ホンダがそのシーズン末でF1から撤退することになり、その後BRMに移籍しました。この移籍先で期待された成績を残せなかったため、自らのチームを設立するに至ったとも言われています。

1970年のシーズン開始までに、自チームのシャシー開発は間に合わなかったため、しばらくの間はマクラーレンの前年モデルを使用することになりました。しかし、1971年からは自チームのマシンで本格的にF1に参戦し、サーティースはドライバーとしても活躍しました。チームは3台体制となり、サーティース自らが操る他、ロルフ・シュトメレンやマイク・ヘイルウッドなどがポイント獲得に貢献しました。

成功と挑戦

1972年には、ヘイルウッドがイタリアGPでチームにとって初めての表彰台をもたらし、2位を獲得しました。このシーズンでは アンドレア・デ・アダミッチやティム・シェンケンもポイントを獲得し、コンストラクターズランキングで5位に入ることができました。しかし、以降のシーズンでチームの成績は下降線を辿ります。ホセ・カルロス・パーチェやアラン・ジョーンズ、ヴィットリオ・ブランビラなどのドライバーが良い走行を見せることもありましたが、チームは資金面での困難に直面し、最終的には1978年にF1から撤退しました。

撤退時の最後のマシン、グランド・エフェクトカーTS20+は1979年にゴードン・スマイリーによってイギリス国内F1選手権であるオーロラAFXシリーズに参加しました。

スポンサーとの関係

1976年には、デュレックス（コンドームメーカー）がチームのメインスポンサーに加わった際、英BBCがF1中継を中止する騒動を引き起こしました。しかし、その後の最終戦F1世界選手権イン・ジャパンでは放送中止措置が解除されました。このレースには高原敬武がサーティースから旧型マシンで参戦しました。

新たな挑戦

2009年には、サーティースの子息であるヘンリー・サーティースがチームと共にFIA F2選手権に参加しましたが、彼は後に不幸な事故で命を落とすことになりました。サーティースという名前は、モータースポーツ界で多くの挑戦と成果を残したことを象徴しています。サーティースはそのスピリットを今後も引き継いでいくことでしょう。

まとめ

サーティースの歴史は成功と失敗、そして新たな挑戦の連続でしたが、モータースポーツ史においてその名は忘れられることがないでしょう。

もう一度検索