サーレワーク・ゼウデ

サーレワーク・ゼウデ：エチオピア初の女性大統領

サーレワーク・ゼウデ（Sahle-Work Zewde、1950年2月21日 - ）は、エチオピアの政治家であり、外交官です。2018年10月、エチオピア連邦議会において全会一致で大統領に選出され、エチオピア初の女性大統領となりました。

経歴

アディスアベバで生まれたサーレワーク・ゼウデは、アムハラ人とグラゲ人の血を引いています。アディスアベバのフランス系インターナショナルスクールであるリセ・ゲブレ＝マリアムや、フランスのモンペリエ大学で学びました。その後、エチオピア外務省に入省し、外交官としてのキャリアをスタートさせます。

外交官としての活躍

サーレワーク・ゼウデは、数々の要職を歴任しました。

駐セネガル大使（1989年 - 1993年）：マリ、カーボベルデ、ギニアビサウ、ガンビア、ギニアを兼轄
駐ジブチ大使（1993年 - 2002年）：政府間開発機構（IGAD）常駐代表を兼務
駐フランス大使（2002年 - 2006年）：チュニジア、モロッコを兼轄、国際連合教育科学文化機関（UNESCO）常駐代表を兼務

また、アフリカ連合（AU）や国連アフリカ経済委員会（ECA）の常駐代表、外務省アフリカ総局長なども務めました。エチオピアにおいて、女性が大使に任命されたのは、ヨディト・エミルに次いで2人目でした。

国際連合での活動

サーレワーク・ゼウデは、国際連合でも重要な役割を果たしました。潘基文事務総長のもとで、特別代表や中央アフリカ共和国統合平和構築部隊（BINUCA）部長を歴任した後、2011年にはナイロビ事務局長に任命されました。

2018年には、アントニオ・グテーレス事務総長から、女性として初めて、事務次長級のポストであるアフリカ連合特別代表兼国連アフリカ連合事務局長に任じられました。

エチオピア大統領へ

2018年10月25日、サーレワーク・ゼウデは、ムラトゥ・テショメ大統領の辞任を受けて、エチオピアの大統領に指名されました。1995年のエチオピア連邦民主共和国成立後、4代目の大統領となります。エチオピアで女性が国家元首となったのは、エチオピア帝国時代の女帝ザウディトゥ以来であり、大統領としては初めてでした。

サーレワーク・ゼウデ大統領は、再任を求めず、2024年10月7日に退任しました。後任には、タイエ・アツケセラシエ外相が選出され、即日就任しています。

功績と影響

サーレワーク・ゼウデは、エチオピア初の女性大統領として、国内外から高い評価を受けました。女性の地位向上や、持続可能な開発、平和構築に尽力し、そのリーダーシップは、多くの人々に影響を与えました。アムハラ語、フランス語、英語を操る高い語学力も、国際舞台での活躍を支えました。

彼女の功績は、エチオピアの歴史に深く刻まれ、今後の世代に受け継がれていくことでしょう。

関連項目

選出もしくは任命された女性の元首の一覧

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