ギニア

ギニア共和国

ギニア共和国、通称ギニアは、西アフリカにある共和制の国家である。北はセネガル、北西にギニアビサウ、北東にマリ、南にシエラレオネやリベリア、南東にコートジボワールと国境を接し、大西洋に面した位置にある。首都はコナクリであり、1958年に他の植民地よりも早く独立を果たした。

国名とその由来

ギニアの正式名称はフランス語で「République de Guinée」といい、英語では「Republic of Guinea」と表記される。日本語では「ギニア共和国」と呼ばれ、通称は「ギニア」である。この国名には諸説あり、他のギニアの名が付く国々（赤道ギニアやギニアビサウなど）とは全く異なる国であるため、しばしば混同されがちである。首都名を冠して「ギニア・コナクリ」と呼ばれることも多い。

歴史的背景

12世紀にはスースー王国がイスラム国家に対抗し、16世紀にはヨーロッパ人による奴隷貿易が始まった。1890年にフランスが植民地化し1896年には全域がフランスの支配下に入った。1946年には限定的な選挙権を獲得し、1958年の国民投票で独立を決定したが、その後のフランスとの関係は悪化し、1965年には国交が断絶。

トゥーレ政権下では社会主義政策を推し進めたが、人権侵害や経済混乱により200万人が難民となった。1984年にトゥーレが死去し、コンテが政権を掌握し、自由主義体制への移行を進めたが、選挙結果に関する争いは続いた。

政治体制

ギニアは立憲共和制を採用しているが、2021年の軍事クーデターにより現在の憲法は停止されている。大統領は国民の直接選挙によって選出され、任期は5年で再選制限はない。議会は一院制の国民議会であり、議員も国民の選挙によって選ばれる。政治においては民族対立が存在し、特定の民族が支持されることで政治的な緊張が生まれている。

経済状況

ギニアは後発開発途上国であり、経済開発が遅れている。農業は労働人口の多くが従事しているが、輸入依存度が高く、鉱業では特にボーキサイトが重要な輸出品となっている。ボーキサイトの埋蔵量は世界一であり、経済の大きな支えとなっている。

社会と文化

住民はスースー族、フラニ族、マリンケ族の三大民族が中心で、言語はフランス語を公用語とし、各民族の言語も日常的に用いられる。宗教はイスラム教が中心で、また独特の食文化が根付いている。

結論

ギニア共和国は歴史的な背景を持つ多民族国家であり、政治的な変動や経済の課題に直面している。この国の社会や文化は多様性に富んでおり、その魅力は今もなお続いている。

もう一度検索