ザック・ウィート

ザック・ウィート：ドジャースを彩った不屈のバットマン

ザカリー・デービス・"ザック"・ウィート（Zachary Davis "Zack" Wheat, 1888年5月23日 - 1972年3月11日）は、20世紀初頭に活躍したアメリカ合衆国ミズーリ州ハミルトン出身のプロ野球選手です。ポジションは主に左翼手で、右投げ左打ちでした。その愛称"Buck"で親しまれました。

ドジャース一筋の輝かしいキャリア

ウィートは1909年にブルックリン（現ロサンゼルス・ドジャース）に入団し、2年目から外野のレギュラーに定着しました。1919年までコンスタントに打率3割前後を記録し、1918年には首位打者のタイトルを獲得。打率、安打数、本塁打数、打点など、多くの部門で常にリーグ上位に名を連ねる活躍を見せました。

彼の安定した打撃は、後年「野球における継続性のお手本」と評されるほどでした。1920年代に入ると、いわゆる「飛びすぎるボール」の影響もあり、彼の打撃成績はさらに向上。30代半ばの1923年、1924年にはシーズン打率.375を記録し、翌1925年も3割5分を超える高打率を維持しました。1922年にはシーズン200本安打を初めて達成し、37歳となった1925年には現役最多となる221安打を放ちました。1924年には年間最優秀選手候補にも選ばれています。

38歳までブルックリン一筋でプレーを続けましたが、1926年に球団から放出され、翌1927年にはフィラデルフィア・アスレチックスに1年間在籍し、同年引退しました。

ドジャースのレジェンドとして

ウィートは、その長きにわたるドジャースでの貢献により、数々の球団記録を保持しています。出場試合数（2322）、打席数（9725）、打数（8859）、安打数（2804）、二塁打数（464）、三塁打数（171）、塁打数（4003）など、多くの部門で未だに球団記録保持者としてその名を刻んでいます。

1959年には、ベテランズ委員会によりアメリカ野球殿堂入りを果たしました。1972年、ミズーリ州で生涯を閉じましたが、その功績は色褪せることなく、ドジャースの歴史に燦然と輝いています。

プレースタイル

安定した打撃が持ち味で、広角に打ち分けることができました。選球眼も良く、四球を多く選びました。守備範囲も広く、俊足を生かした守備でチームに貢献しました。

タイトル・記録

首位打者：1回 (1918年)
ワールドシリーズ出場：2回 (1916年、1920年)
* ドジャースの球団記録を多数保持

ザック・ウィートは、まさにドジャースの歴史を代表するレジェンドであり、その名は永遠に語り継がれることでしょう。

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