ザ・アウトロー

『ザ・アウトロー』（原題：Den of Thieves）は、2018年に公開されたアメリカのクライムアクションスリラー映画です。原題の「Den of Thieves」は「泥棒たちの巣窟」を意味しており、そのタイトルが示す通り、本作はロサンゼルスを舞台に、大胆な強盗団と彼らを追う刑事たちの激しい戦いを描いています。

ストーリー

物語は、ロサンゼルスで現金輸送車が襲撃される事件から始まります。元MARSOC（アメリカ海兵隊特殊作戦コマンド）のレイ・メリーメン率いる強盗団は、高度な軍事訓練を受けた精鋭集団であり、手際よく現金輸送車を強奪します。しかし、この襲撃事件を機に、ロサンゼルス郡保安局の刑事ニック・オブライエンが動き出します。

ニックは、型破りな捜査手法で知られる刑事であり、過去にメリーメンの部下を殺害した過去から、彼とは浅からぬ因縁がありました。ニックは、メリーメン一味の次の標的が連邦準備銀行にある3000万ドルであると確信し、執拗な捜査を開始します。一方、メリーメンは、周到な計画を練り、銀行内部への侵入経路を確保します。

物語は、ニックとメリーメンの対立を軸に展開していきます。ニックは、メリーメン一味と関わるバーテンダーのドニーに接触し、情報を得ようとします。また、私生活では、妻との関係が悪化し、離婚の危機に直面します。一方のメリーメンは、ドニーが情報を漏らしたのではないかと疑念を抱き、部下を使ってドニーを尋問します。強盗計画は着々と進行していきますが、ニックの執念深い捜査が、メリーメンたちの計画を徐々に追い詰めていきます。

計画実行の日、強盗団は連邦準備銀行に侵入し、前代未聞の強盗を実行します。彼らは、高度な技術と軍事知識を駆使して、銀行の警備システムを突破します。ニックも、メリーメンたちの計画を阻止しようと、銀行に突入します。そして、壮絶な銃撃戦が繰り広げられます。

登場人物

ニック・オブライエン: ジェラルド・バトラー演じる、型破りな刑事。メリーメン一味を執拗に追いかける。
レイ・メリーメン: パブロ・シュレイバー演じる、元MARSOCの強盗団リーダー。軍事戦略に長けている。
エンソン・ルヴォー: カーティス・"50セント"・ジャクソン演じる、元MARSOCのメリーメンの部下。爆発物の専門家。
ボー・"ボスコ"・オストロマン: エヴァン・ジョーンズ演じる、元MARSOCのメリーメンの部下。
ドニー・ウィルソン: オシェア・ジャクソン・Jr演じる、バーテンダーで、メリーメン一味の計画に巻き込まれる。
デビー・オブライエン: ドーン・オリヴィエリ演じる、ニックの妻。

製作

本作は、クリスチャン・グーデカストが監督・脚本を務めており、彼にとって初の監督作品となりました。主要撮影は2017年1月にジョージア州アトランタで開始されました。

興行収入

公開初週末に1520万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキングで初登場3位を記録しました。これは、当初の予想を上回る成功でした。

評価

批評家からの評価は賛否両論であり、Rotten Tomatoesでは44%の支持率、Metacriticでは50/100というスコアでした。しかし、観客からの評価は高く、CinemaScoreではB+という評価を得ています。

続編

本作の成功を受けて、STXエンターテインメントは続編の製作を決定しました。グーデカスト監督やバトラーら主要キャストの続投も発表されています。

『ザ・アウトロー』は、重厚な銃撃戦とスリリングな心理戦が見どころのクライムアクション映画です。特に、元軍人の強盗団と型破りな刑事の対決は、見応えがあります。また、ロサンゼルスを舞台にしたリアルな描写や、緊張感のあるストーリー展開も、本作の魅力です。続編の製作も決定しており、今後の展開にも期待が寄せられています。

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