ザ・コーラル

ザ・コーラル：マージーサイドが生んだロック・バンドの軌跡

1996年、イングランドの港町マージーサイドで結成されたザ・コーラルは、5人組ロックバンドとして、独特のサウンドと揺るぎない人気を誇る存在です。その歴史は、高校時代の友人たちのジャムセッションから始まりました。イアン・スケリーとポール・ダフィによるセッションに、ビル・ライダー・ジョーンズ、ジェイムズ・スケリー、そしてリー・サウゾールが加わり、バンドの原型が完成します。全員がヒルブレ高校に通っていたという彼らの出会いから、バンドとしての歩みは始まりました。

2001年、シングル「Shadows Fall」でデビューを飾り、翌年には記念すべき1stアルバム『The Coral』を発表。UKアルバムチャートで5位を記録し、マーキュリー賞にもノミネートされる快挙を成し遂げます。「Goodbye」や「Dreaming of You」といったシングルもチャートにランクインし、瞬く間に注目を集めました。

続く2003年には2ndアルバム『Magic and Medicine』が全英1位を獲得。勢いに乗るザ・コーラルは、その後も精力的な活動を展開し、ミニアルバム『Nightfreak and the Son of Becker』、そしてポーティスヘッドのメンバーをプロデューサーに迎えた『The Invisible Invasion』を発表。UKチャートの上位にランクインし、バンドの地位を不動のものにしました。

しかし、バンドの歩みは常に順風満帆ではありませんでした。2005年には、ビル・ライダー・ジョーンズが一時脱退。バンドは彼を説得し、2006年には復帰を果たしますが、2008年には再び脱退という決断を下します。

メンバーチェンジや活動休止を経て、ザ・コーラルは進化を続けました。ザ・ストーン・ローゼズやレディオヘッドといったビッグネームを手掛けたジョン・レッキーをプロデューサーに迎え制作された『Butterfly House』、未発表曲集『The Curse of Love』など、様々な作品を発表し、音楽性を探求し続けています。2015年には活動再開を発表するも、リー・サウゾールが脱退。その後は元ザ・ズートンズのポール・モウリーがギタリストとして加入し、現在に至ります。

2016年の活動再開以降も、ザ・コーラルは精力的に活動を続け、アルバム『Distance Inbetween』『Move Through the Dawn』『Coral Island』を発表。そして2023年にはなんと2枚のアルバム『Sea of Mirrors』と『Holy Joe's Coral Island Medicine Show』を同時リリースするという驚異的な活動を展開しています。

結成から現在まで、ザ・コーラルはメンバーチェンジや活動休止といった困難を経験しながらも、一貫して独自の音楽性を追求し続け、多くのファンを魅了し続けています。彼らの音楽は、マージーサイドの風土とメンバーたちの情熱が凝縮された、まさに珠玉のロックと言えるでしょう。彼らの今後の活動にも期待が高まります。

メンバー

現メンバー

ジェイムズ・スケリー (ボーカル、ギター)
イアン・スケリー (ドラムス、パーカッション、ボーカル)
ニック・パワー (キーボード、ボーカル)
ポール・ダフィ (ベース、キーボード、ボーカル)
ポール・モウリー (ギター)

旧メンバー

ビル・ライダー・ジョーンズ (ギター、トランペット)
リー・サウゾール (ギター、ボーカル)

ツアーメンバー

デヴィッド・マクドネル (ギター)
* ジャック・プリンス (パーカッション)

ディスコグラフィー

（アルバムリストは省略）

ザ・コーラルの音楽は、彼らの公式サイトやSNSなどで聴くことができます。彼らの揺るぎない音楽性と、時代を超えて愛されるサウンドをぜひ体感してみてください。

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