ザ・スパイダースのバリ島珍道中

『ザ・スパイダースのバリ島珍道中』は、1960年代後半に人気を博したグループサウンズ、ザ・スパイダースの主演映画第4作として1968年に公開されました。本作は、彼らの結成7周年を記念して製作された作品で、日活配給により劇場公開されました。

概要

映画はカラー、シネマスコープで撮影され、上映時間は88分です。ストーリーは、ザ・スパイダースが世界演奏旅行に出かける計画から始まります。しかし、出発直前にメンバーの田辺昭知が、堺正章の食べかけのバナナの皮で足を滑らせて負傷してしまいます。田辺は入院を余儀なくされ、ドラムスを堺に託して一時離脱することになります。

残されたメンバーは香港へ向かいますが、そこでマリアと名乗る謎の女性と出会います。彼女は実は、プルトニウムをアンプに隠して密輸を目論む一味の一員でした。スパイダースのメンバーは、知らず知らずのうちに密輸計画に巻き込まれていきます。

身の危険を感じた彼らは、ショーで共演した旅の一座と入れ替わって逃走を図ります。その後、堺からの連絡で駆けつけた田辺も合流しますが、彼らはジャカルタで中国人ボスに呼び出されていることを知りませんでした。

キャスト

ザ・スパイダースのメンバーは本人役で出演しています。その他、小川ひろみ、杉本エマ、内田良平、高品格など、個性豊かな俳優陣が脇を固めています。また、現地の俳優も出演しており、異国情緒あふれる雰囲気を醸し出しています。

ザ・スパイダース
田辺昭知
堺正章
井上順
かまやつひろし
加藤充
大野克夫
井上孝之
小川ひろみ
杉本エマ
内田良平
高品格

スタッフ

監督は、数々の青春映画を手がけた西河克己が務めています。脚本は伊奈洸、村田啓三、智頭好夫が共同で執筆しました。音楽は、かまやつひろしと林一が担当し、ザ・スパイダースの楽曲が劇中を彩ります。

挿入歌

映画には、ザ・スパイダースのヒット曲が多数使用されています。

真珠の涙
赤いドレスの女の子
ヘイ・ボーイ
サマー・ガール
メラ・メラ
波止場の花

その他

本作は、パンアメリカン航空や日清食品（出前一丁）が協力・協賛しており、劇中にはこれらの企業名や商品が登場します。また、香港の観光名所であるタイガーバームガーデンもロケ地として使用されています。

2007年にはDVD化され、現在でも鑑賞することができます。ザ・スパイダースの音楽と、異国情緒あふれる映像が楽しめる作品です。

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