ザーズ

ザーズ (Zaz) - フランスが生んだ歌姫

ザーズ（Zaz, 1980年5月1日 - ）は、フランスのシンガーソングライター。本名はイザベル・ジュフロワ（Isabelle Geffroy）。彼女の音楽は、ジャズ、シャンソン、ポップスなど多様なジャンルを融合した独特のスタイルで、世界中の音楽ファンを魅了しています。

生い立ちと音楽への目覚め

ザーズは、フランス・アンドル＝エ＝ロワール県トゥールで生まれました。父親は電気会社勤務、母親はスペイン語教師という家庭環境で育ちました。5歳から地元の音楽学校でヴァイオリン、音楽理論、合唱、ピアノ、ギターなどを学び、幼い頃から音楽に親しんでいました。その後、ボルドーに移り、歌のレッスンを受ける傍らカンフーも習得。2000年には地域協議会からの奨学金を得て、ボルドーのCIAM音楽学校に入学し、ジャズ、バスク音楽、キューバ音楽、ラテン音楽、アフロ音楽、クラシック音楽など、幅広い音楽に触れ、アンサンブル活動にも参加しました。

パリでの活動とデビュー

2006年にパリへ拠点を移し、ブルースバンド、フィフティ・フィンガーズに参加。その後も様々な音楽グループでボーカルを務め、経験を積みました。そして2010年、シングル「Je veux (私の欲しいもの)」を含むファースト・アルバム『モンマルトルからのラブレター』で遂にデビューを果たします。

国際的な成功

デビューアルバムはフランス国内で1位を獲得したことはもちろん、ドイツ、スイス、ベルギー、ギリシャ、ロシア、クロアチアなど、多くの国でトップ10入りする国際的なヒットを記録しました。ドイツ、スイス、ロシア、ポーランドではプラチナム、ベルギーではダブルプラチナム、オーストリアではゴールド、そしてフランスではダイヤモンドを獲得するなど、目覚ましい成功を収めました。

2013年に発売された2枚目のアルバム『ZAZ〜私のうた』と合わせ、『モンマルトルからのラブレター』は世界50か国で4年間で300万枚以上の売り上げを記録。ヨーロッパ・ボーダー・ブレーカーズ賞、リベレーション・ソング賞、カナダのフェリックス賞、フランスの歌謡大賞「Victoire de la Musique」、フランスの新人賞「Prix Constantin」など、数々の国際的な賞を受賞しました。

クインシー・ジョーンズとのコラボレーション

大物プロデューサー、クインシー・ジョーンズを迎えて制作された3枚目のアルバム『PARIS〜私のパリ〜』は、パリへの愛、そしてエディット・ピアフ、エラ・フィッツジェラルド、フランク・シナトラといった偉大なミュージシャンへのオマージュが込められた作品です。シャルル・アズナヴールをはじめとする豪華アーティストとの共演も実現し、話題となりました。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム

『モンマルトルからのラブレター』 - Zaz (2010年)
『ZAZ〜私のうた』 - Recto verso (2013年)
『PARIS〜私のパリ〜』 - Paris (2014年) ※シャンソン・カバー・アルバム
『エフェ・ミロワール〜心、重ねて〜』 - Effet miroir (2018年)
『イザ』 - Isa (2021年)

ライブ・アルバム

『ライブ!〜聞かせてよ、愛の歌を〜』 - Sans tsu tsou: Live Tour (2011年)
『オン・ザ・ロード』 - Sur la route (2015年)

シングル

"Je veux" (2010年)
"Le long de la route" (2010年)
"La fee" (2011年)
"Éblouie Par La Nuit" (2012年)
"On ira" (2013年)
* "Qué vendrá" (2018年)

ザーズの音楽は、その力強い歌声と、人生の喜びや悲しみを表現した歌詞で、聴く人々の心を揺さぶります。今後も彼女の活躍から目が離せません。

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