シエラレオネ人民党

シエラレオネ人民党（SLPP）

シエラレオネ人民党（Sierra Leone People's Party、SLPP）は、シエラレオネ共和国において、独立以来、政治の中核を担ってきた主要政党です。現在のリーダーは、ジュリウス・マーダ・ビオ大統領が務めています。

歴史

SLPPは、シエラレオネ南部に居住するメンデ族を主な支持基盤としています。1946年、当時の保護領（南部地域）で設立されたシエラレオネ組職協会と、植民地（西部地域）でエスルドレッド・ジョーンズ（ラナミー・サンコー）によって組織されていたフリータウン人民党が統合。保護領に住むメンデ族の利益を代表するミルトン・マルガイらの指導の下、1950年にSLPPが設立されました。

1951年の選挙では、クリオが中心のシエラレオネ植民地国民会議（NCCSL）を破り、SLPPが勝利を収めます。1953年には、SLPPのマルガイが首相に就任。1957年の選挙でも勝利し、選出された39議席のうち26議席を獲得しました。1961年には、SLPPのリーダーであるマルガイ首相の下、シエラレオネはイギリスから独立を果たし、1962年の選挙でも勝利を収めました。

しかし、ミルトン・マルガイ首相の死後、後継者である弟のアルバート・マルガイが政権を握ると、マルガイ政権の汚職やメンデ族中心主義といった偏った政策が原因となり、1967年の選挙で全人民会議（APC）に敗北。APCの党首であるシアカ・スティーブンスの首相就任を阻止するため、デビッド・ランサナ准将に体制派クーデターを起こさせ、政権の延命を図りました。しかし、軍によるクーデターが再度発生し、マルガイもスティーブンスも亡命を余儀なくされました。

翌年の反クーデターでスティーブンスが帰国。1968年には、テムネ族が主体でクリオと連携して結成された野党の全人民会議（APC）と連立政権を樹立しますが、後に分裂。その後、スティーブンス政権の下でSLPPの党勢は縮小し続け、1978年には全人民会議による一党制国家となり、シエラレオネ人民党は一時的に消滅しました。

現代

1996年、SLPPのアフマド・テジャン・カバーが大統領に当選。2005年には、副大統領のソロモン・ベレワがSLPPの新リーダーとなりました。ベレワ副大統領は、カバー大統領の後継者となるため、2007年8月11日の大統領選挙に出馬。大統領選では6つの野党の候補者らと争いましたが、決着がつかず、9月8日には首位を競っていた最大野党APCのアーネスト・コロマと決選投票が行われました。その結果、9月17日には、ベレワ副大統領率いるSLPPは、コロマ率いるAPCに敗北し、内戦終結以来初めてとなる民主的な政権交代が実現しました。

外部リンク

* シエラレオネ人民党の公式HP

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