シカゴ (アルバム)

アルバム『シカゴII』の概要

『シカゴII』は、アメリカのロックバンド「シカゴ」による2枚目のスタジオアルバムで、1970年にリリースされました。このアルバムは、バンドがデビューアルバムを発表してから改名した「シカゴ・トランジット・オーソリティ」からシンプルに「シカゴ」として知られており、特にその音楽的な成長を象徴する作品として評価されています。

アルバムの背景

アルバムの正式なタイトルは「Chicago」であり、一般的には「シカゴII」または「シカゴと23の誓い」として親しまれています。この作品は、バンドの成功を持続させる役割を果たし、多くのリスナーに愛され続けています。具体的には、「ぼくらに微笑みを (Make Me Smile)」、「ぼくらの世界をバラ色に (Colour My World)」、そして「長い夜 (25 Or 6 To 4)」といったヒット曲が収録されており、これらはアメリカの音楽チャートでも高評価を得ました。

音楽的特徴

『シカゴII』の特徴の一つは、約13分にも及ぶ連作曲「バレエ・フォー・ア・ガール・イン・バキャノン (Ballet for a Girl in Buchannon)」です。この曲は、複数のセクションから成り立ち、アルバム全体の核となっています。また、ギタリストのテリー・キャスは4曲からなるクラシック形式の連作にも関与しており、バンドの音楽的多様性を示しています。

さらに、ロバート・ラムが手がけた「栄光への旅路 (It Better End Soon)」も収録されており、アルバムのテーマ性を強調しています。新メンバーのピーター・セテラも「約束の地へ (Where Do We Go From Here)」という曲を提供し、バンドキャリアの中での重要な1曲となりました。

ヒットチャートでの成功

『シカゴII』は、1970年1月にコロムビア・レコードから発売され、アメリカのアルバムチャートで4位、イギリスで6位を記録するなど、商業的にも大成功を収めました。このアルバムは、シカゴが音楽シーンでの地位を確立する大きな要因となり、多くのファンを魅了しました。

その後の評価

1970年代中盤、コロムビア・レコードは4チャンネルサラウンド音楽の普及に力を入れており、シカゴの初期のアルバムの大半は4チャンネルで聴けるように配信されました。特に「長い夜」や「朝日よ輝け」では、異なる音源がミックスされ、ファンに新たな体験を提供しました。

2002年には、リマスター版がライノ・エンタテインメントから再発売され、さらなる評価を得ます。シングル版のヒット曲もボーナストラックとして追加され、その魅力がさらに広まりました。

まとめ

『シカゴII』は、シカゴの音楽的成長を示す画期的なアルバムであり、多くの人々に愛される楽曲が収められています。また、今後も平行してリリースされるローマ数字タイトルの作品群は、その後の音楽シーンにも大きな影響を与えることになります。音楽ファンにとって、聴きごたえのあるこのアルバムは、シカゴのキャリアの中で忘れられない重要な一枚となっています。

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