シカゴ・マーカンタイル取引所

シカゴ・マーカンタイル取引所（CME）

シカゴ・マーカンタイル取引所（CME）は、アメリカのシカゴに所在する世界的に有名なデリバティブ取引所です。この取引所は、金融商品と商品（コモディティ）を幅広く取り扱い、グローバルな金融市場に大きな影響を与えています。CMEの名前に含まれる「マーカンタイル」は、一般的には「商品取引」を意味し、シカゴ商品取引所（CBOT）などと比較されることがあります。

沿革

CMEは1898年に設立され、当初は「シカゴ・バター・卵取引所」として知られていました。シカゴ商品取引所から独立し、1919年に現在の名称に改名されました。1980年代に入ると、金融商品の先物取引を強化するための改革が進められました。この改革はレオ・メラメドによるもので、彼の手腕で金融先物の上場が活発化しました。国際金融市場（IMM）が設立され、1972年に外国為替先物取引を始めとする新たな取引がスタートしました。

2000年には、CMEは非営利の民間組織から株式会社へと移行し、さらに2002年には株式を公開しました。続いて、2007年にCBOTを買収し、CME Group Inc.が設立されました。さらに、2008年にはニューヨーク・マーカンタイル取引所（NYMEX）との統合が実現し、CMEグループの傘下となりました。こうした歴史的な成り立ちから、CMEは現在、世界最大級の取引所の一つとして知られています。

取り扱い商品

CMEでは、多岐にわたる取引商品を提供しています。主な商品のカテゴリーには、株価指数、外国為替、暗号通貨、天候関連商品、エネルギー（ここではNYMEXを通じて）、電力（同じくNYMEXで）、金属（COMEX）、農産物や畜産物、さらには不動産や金利までが含まれます。これにより、さまざまな投資家に幅広い投資の選択肢を提供しています。

取引時間

CMEの基本的な取引時間は、東部標準時において日曜日から金曜日の18:00から翌日17:00までです。ただし、中断時間が毎日1時間あり、これはニューヨーク証券取引所やNASDAQの取引時間に重なる形で設定されています。日本標準時では、夏時間中は月曜日の7:00から土曜日の6:00まで、冬時間中は月曜日の8:00から土曜日の7:00まで取引が行われます。

CMEの取り組みや哲学は、商品取引の進化だけでなく、世界的な金融の発展にも大いに貢献しています。特に、日経平均先物取引は日本国内の投資家にとって非常に注目されており、2021年からは日本の電力デリバティブも扱い始め、さらなる発展を遂げています。CMEは引き続き、金融市場の中心的な役割を担いながら、投資家に多様な金融商品へのアクセスを提供し続けています。

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