シキホル島

シキホル島について

シキホル島（シキホルとう）は、フィリピンの中部ヴィサヤ諸島に位置する美しい小島です。この島は、セブ島の南、ネグロス島の南東、そしてボホール島の南西にあり、ミンダナオ海の穏やかな海に浮かんでいます。シキホル島は全域がシキホル州に属し、面積は343.5平方キロメートルで、2000年のデータによると人口は約81,598人です。島の最高峰はバンディラーン山で、1月から5月は乾燥気候が続きますが、他の時期は湿度が高くなります。また、年平均気温は28度と、温暖な気候が魅力です。

この島の主要言語はセブアノ語ですが、タガログ語や英語も使用されており、観光客にとっては便利です。また、島の最大都市であるシキホルは州都でもあり、島内には6つの市町が存在します。シキホル島の主な産業は観光業であり、特にセブ島からのアクセスが良好なため、多くの旅行者が訪れるリゾート地として知られています。美しいビーチやダイビングスポットが数多く点在し、自然の壮大さを楽しむことができます。

シキホル島の神秘性

シキホル島はその美しい自然環境だけでなく、神秘的な文化でも知られています。地元の人々の間では、白魔術や黒魔術の島として広く認識されています。この島では、キリスト教と古代の土着宗教が融合した形での「魔術」が行われており、薬草を使用して呪力を高める多くの魔術師や民間療法師が活動しています。さらに、心霊療法を行う者も多く存在し、超自然的な現象が起こるとされるスポットとしての側面も持っています。

特に有名な伝説には、「マナナンガル」と呼ばれる妖怪が登場します。この妖怪は普段は女性の姿をしていますが、夜になると上半身が離れ、コウモリのような羽で飛ぶと伝えられています。妊婦の胎児を摂取するという恐ろしい習性を持つとされ、地元では大きな関心が寄せられています。

シキホル島の歴史

シキホル島の歴史をひも解くと、スペイン時代の影響が色濃く残っています。スペイン人はこの島を「イスラ・デル・フエゴ」（火の島）と呼んでいましたが、その原因は島に生息するモラベの木に集まる蛍の灯りでした。この不気味な光が、島の神秘性を一層強調しています。

1565年、スペインの探検家ミゲル・ロペス・デ・レガスピの艦隊がこの島を発見して以来、島はスペインの支配下に置かれました。今日のシキホル島の市や町の多くは、最初はローマ・カトリックの教区として設立されたものであり、最初の教区であるシキホル村は1783年に成立し、その後も他の町が1877年までに聖アウグスチノ修道会により設立されました。そのため、これらの町には古い教会が多く残っており、歴史を感じさせてくれるスポットとなっています。

シキホル島は、美しい自然と独自の文化、豊かな歴史が交錯する魅力的な場所です。観光地としての側面からも、ぜひ訪れてみる価値があるでしょう。

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