シティ・フィールド

シティ・フィールドの紹介

シティ・フィールドは、ニューヨーク市クイーンズ区にあるプロ野球チーム、ニューヨーク・メッツの本拠地です。2009年に完成したこのスタジアムは、フラッシング・メドウズ・コロナ・パークの北端に位置し、メジャーリーグの公式戦が行われる重要な拠点となっています。シティ・フィールドは、シェイ・スタジアムの老朽化に伴い、その代替として建設されました。

スタジアムの背景

シティ・フィールドは、元々2012年の夏季五輪の候補地としての使用が計画されていましたが、ニューヨークが落選したため、その計画は変更されました。シェイ・スタジアムの隣に位置する駐車場を利用して、シティ・フィールドが設けられました。命名権は、アメリカの金融機関、シティグループが20年間、総額4億ドルで取得し、スタジアム名にも名を残しています。

このスタジアムは、過去にブルックリン・ドジャースが使用していたエベッツ・フィールドを模してデザインされています。そのレトロな外観は、多くの野球ファンに親しまれています。

初開催と特色

シティ・フィールドでは、2009年4月13日に初めてのメジャーリーグ公式戦が行われました。この試合では、ニューヨーク・メッツがサンディエゴ・パドレスと対戦し、メッツのトム・シーバーとマイク・ピアッツァが始球式を務めました。試合では、パドレスの選手がメッツの先発投手から本塁打を打つという記録も生まれました。これにより、メジャーリーグ史上初めて新球場で先頭打者が本塁打を記録するという珍しい瞬間が誕生したのです。

2009年のオフには、パドレスがブルペンの位置に対して不満を述べたため、ブルペンが改装され、さらにセンターのフェンスの高さが変更されました。これにより、より多くのホームランが生まれるような工夫が施されています。また、シェイ・スタジアムの伝統を引き継ぎ、ホームランを打った際には特別な演出であるホームラン・アップルが登場します。

スタジアムのメイン入口にはジャッキー・ロビンソンの名言が掲げられており、またセンターエリアには人気ハンバーガーチェーンのShake Shackが出店しています。これらの要素が、シティ・フィールドをさらに魅力的な場所にしています。

フィールドの特性と主な出来事

このフィールドは、近隣の空港の影響で風向きが変化しやすく、本塁打が伸びにくい傾向があります。ただし、左中間と右中間の距離に差があっても、左打者には厳しいわけではありません。開場以来、このフィールドは2度にわたり外野フェンスが前方に移動され、投手中心の戦略から中立的なスタジアムへと変貌を遂げました。

ここでは歴史的な出来事も多く、このスタジアムでの重要な試合が数多く行われました。特に、2009年6月1日にはメッツのヨハン・サンタナが球場初のノーヒットノーランを達成するなど、数々の名勝負が繰り広げられました。

アクセスは非常に便利で、メッツ-ウィレッツ・ポイント駅からすぐの距離に位置しており、地下鉄やロングアイランド鉄道を利用して簡単に訪れることができます。これにより、多くのファンが気軽に足を運び、試合の興奮を体感できる環境が整っています。

このように、シティ・フィールドは単なる球場以上の存在として、ニューヨーク・メッツのホームグラウンドとして多くの人々に愛されています。

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