シトラスの風

シトラスの風（シトラスのかぜ）

『シトラスの風』は、宝塚歌劇団宙組によって初演されたロマンチック・レビュー作品で、1998年に幕を開けました。このレビューは、宙組創設後の第一回公演として位置づけられ、物語の中心には恋や運命、そして人間関係に関する様々なテーマが描かれています。元々は岡田敬二が作・演出を担当し、華やかでダイナミックなパフォーマンスが特徴的です。

上演記録

初演（1998年）

初演は1998年3月27日から5月11日まで宝塚大劇場で行われ、その後7月11日から8月17日までTAKARAZUKA1000days劇場でも上演されました。この初演においては、姿月あさと、花總まりのトップコンビが観客の前に姿を現しました。また、併演作には『エクスカリバー』がありました。

再演の歴史

この作品はその後も何度か再演されており、2014年には『シトラスの風II』として凰稀かなめを主演に中日劇場で上演。2015年には『シトラスの風III』のタイトルで全国ツアー公演が行われ、朝夏まなとが主演を務めました。

2018年には特別版として『シトラスの風-Sunrise-～Special Version for 20th Anniversary～』が発表され、真風涼帆と星風まどかの新しいトップコンビが大劇場お披露目の舞台を飾りました。これらの再演によって、作品は更新され続け、新たな観客層を魅了しています。

作品の特徴と演目

『シトラスの風』は、全24場から成り、多種多様な振り付けと音楽が一体となった壮大なレビューです。オープニングでは、ピラミッド型の階段を背景にカラー豊かな衣装をまとった出演者たちが登場し、シトラスの青年との大合唱で幕が開きます。有名な曲「夢・アモール」が歌われる中、観客は華麗なパフォーマンスを楽しむことができます。

第２章では、少女がマーガレットの花を用いた花占いを行い、そこに花の精が関与することで幻想的なダンスが展開されます。さらに第3章では、ラテンのリズムに合わせてキューバンスタイルの男女が舞い踊るシーンがあり、強烈なエネルギーをもたらします。

その後は、社交界の成り上がりを描いた『ノスタルジア』や誕生の喜びを描いた『誕生』など、各章ごとに異なるテーマが設けられ、最後はフィナーレに向かって盛大に締めくくられます。特にフィナーレでは、「夢・アモール」の歌声が響き渡り観客を魅了します。

主な出演者とスタッフ

ファンの間で人気を博した出演者達が各公演で中心的な役割を担っており、1998年の初演では姿月あさとや花總まりなどが名を連ねていました。以降の公演でも、凰稀かなめや朝夏まなとなどの人気スターたちが引き続き作品を支えています。

また、作・演出を手掛ける岡田敬二をはじめとして、音楽や振り付けに関わるアーティスト達もこの作品の独自の色を強めています。音楽指揮は小高根凡平が務め、振付には羽山紀代美や山田卓などの優れた振付師も参加しました。

結論

『シトラスの風』はその魅力的な舞台美術や音楽と共に、宝塚歌劇団宙組の代表作として、観客に深い感動を提供し続けています。これからも新たな気持ちで、ますます進化する作品として期待されます。

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