シトロエン・C4

シトロエンC4：進化を続けるフランスのコンパクトカー

[シトロエン]]C4は、フランスの自動車メーカー、シトロエンが製造する中型乗用車です。欧州規格ではCセグメントに分類され、快適な乗り心地と個性的なデザインで知られています。2004年のデビュー以来、モデルチェンジを重ね、ガソリン、ディーゼル、そして[[電気自動車]と、多様なパワートレインで展開されています。

初代C4 (2004-2010)

初代C4は、クサラの後継車種として2004年11月に発売されました。プジョー307とプラットフォームを共有しながらも、シトロエン独自の個性を際立たせています。特徴的なデザインとして、ダブルシェブロンモチーフのフロントグリルや、独特のセンターフィックスステアリングが挙げられます。センターフィックスステアリングは、センターパッドが回転しない構造で、操作性とエアバッグ展開の最適化を両立。デジタル表示のスピードメーターとステアリングコラムに配置されたタコメーターも斬新でした。上級グレードには、ステアリングと連動して光軸が動くディレクショナルヘッドライトも装備。さらに、室内の芳香剤としてフレグランスエアフレッシュナーが標準装備されるなど、細部へのこだわりが感じられました。サスペンションは、マクファーソンストラットとカップルドビームを採用し、快適性を追求。日本市場には2005年6月に導入され、ハッチバックとクーペのボディタイプが用意されました。様々な特別仕様車も販売され、高い人気を博しました。

後期型初代C4 (2008-2010)

2008年にはマイナーチェンジを実施。フロントデザインの変更、メーターレイアウトの変更、そしてBMWとの共同開発による新ガソリンエンジンの搭載などが主な改良点でした。日本市場では2009年2月に発売され、ガソリンとディーゼルエンジンモデルが用意されました。装備面では、電動格納式ミラーが標準装備となり、オプションだったパノラミックガラスルーフも標準装備化されました。

2代目C4 (2010-2020)

2代目C4は、2010年6月に発表されました。基本コンポーネントは先代から引き継ぎつつも、ボディサイズは拡大、最小回転半径は縮小されました。ボディタイプは5ドアハッチバックのみとなり、クーペはDS4へとバトンタッチしました。デザインは、先代の丸みを帯びたルーフラインから、より直線的なデザインへと変更され、センターフィックスステアリングや透過式センターメーターといった個性的な装備は廃止されました。エンジンはガソリン3種とディーゼル3種の計6種類が用意され、一部モデルにはアイドリングストップシステムも搭載。日本市場には2011年7月に導入されましたが、その後モデルの整理が行われました。2015年にはマイナーチェンジを行い、エンジンを1.2Lターボに換装、LEDヘッドライトを採用しました。

3代目C4 (2020- )

3代目C4は、2020年6月に欧州で発表されました。SUVテイストを取り入れた5ドアクーペSUVスタイルが特徴です。プラットフォームには、CMPプラットフォームを採用しています。エクステリアは、V字型のLEDデイライトが特徴的な「Vルミナス・シグネイチャー」を採用し、シャープなデザインに仕上がっています。インテリアは、水平基調のダッシュボードに10インチタッチスクリーン、5.5インチのデジタルメーターパネル、ポップアップ式のヘッドアップディスプレイなどを配置し、先進的な雰囲気を演出しています。

Ë-C4 ELECTRIC

Ë-C4は、C4のBEVモデルです。高圧400Vのリチウムイオンバッテリーと、最高出力136psのモーターを搭載し、航続可能距離はWLTCモードで約405kmを実現しています。日本市場でも2022年から販売されています。

C4 X

2022年には、C4とC5 Xの中間に位置するC4 Xが発表されました。ファストバックとSUVを融合したデザインが特徴で、欧州市場ではEV版のë-C4 Xも販売されています。

派生車種

C4シリーズからは、ミニバンのC4ピカソ（C4スペースツアラー）、SUVのC4エアクロス、クロスオーバーSUVのC4カクタスなども派生しています。また、WRC(世界ラリー選手権)参戦車両としてC4 WRCも存在し、セバスチャン・ローブ選手と共に数々のタイトルを獲得しました。

シトロエンC4は、時代に合わせて進化を遂げながらも、シトロエン独自の個性と快適性を追求し続けているモデルです。それぞれの世代が持つ特徴や魅力を理解することで、より深くC4の世界を楽しむことができるでしょう。

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