シムタウン

『シムタウン』（SimTown）は、1995年にアメリカのマクシス社から発売されたパソコン用経営シミュレーションゲームです。オリジナル版は、MacintoshとWindows 3.x、Windows 95向けにリリースされました。

このゲームは、マクシス社の人気シリーズ『シムシリーズ』の一作であり、都市計画を通じて街づくりを行う『シムシティ』（1989年）とは異なり、箱庭の中で建物を建設し、町を運営する形式が特徴です。大きな違いとして、シムシティでは資金を使い建設を行うのに対し、シムタウンでは木材や水などの天然資源を用いて建造物を配置します。ゲーム内にはお金の概念が存在しません。

開発はマクシスが担当し、プロデューサーは後に『SimPark』（1996年）を手がけるクレア・カーティンが務めました。音楽は『カルメン・サンディエゴを追え!』（1995年）のジョーイ・エデルマン、アートディレクターは『シムシリーズ』の複数作で活躍したジェニー・マーティンが担当しています。

1996年にはOS/2に移植されたほか、スーパーファミコンにも『シムシティJr.』というタイトルで移植されました。スーパーファミコン版のイラストは、イラストレーターの藤岡勝利氏が手がけています。さらに1997年にはPlayStationにも移植され、様々なプラットフォームで楽しむことができました。

ゲーム内容

『シムタウン』は、文字通り町を経営することが目的ですが、その規模は『シムシティシリーズ』と比べて小さく、ゲーム内容も以下のような点で異なっています。

マップ上のすべての建造物（ビルから歩道に至るまで）をプレイヤーが建設する必要があります。
建設に必要なものが、『シムシティ』では資金であるのに対し、『シムタウン』では天然資源（木材や水など）となっています。
各建物は、それが何であるか一目でわかるような、奇抜で特徴的なデザインとなっています。
すべての住民の生活を観察することができます。
ミニゲームが多数用意されています。

このように、ゲームシステムは『シムシティ』とは異なりますが、シナリオモードが存在することや、町内の経済、行政、環境管理を徹底することで獲得できる「ベストタウン賞」など、シムシティシリーズの亜種的な存在であると言えます。

移植版

『シムタウン』は、前述の通り、様々なプラットフォームに移植されています。

OS/2
スーパーファミコン（『シムシティJr.』として発売）
PlayStation

スタッフ

このゲームの開発には、多数のスタッフが携わっています。

デザイン・コンセプト：ロバート・モール（オーロラ・デザイン）、マルゴ・ナニー（オーロラ・デザイン）、キャシー・ウィルソン（オーロラ・デザイン）
プロダクト・デザイン：クレア・カーティン、ジョン・ルイス、ジェニー・マーティン、オーロラ・デザイン、ボニー・ボルッキ
IBMリード・プログラマー：ダニエル・ブロウニング
追加Macintoshプログラミング：ニール・アレクサンダー、ジェイミー・ドーンボス
追加IBMプログラミング：クリストファー・ブラックウェル、ジェーソン・シャンケル
プロデューサー：クレア・カーティン
コ・プロデューサー：ロクサーナ・ウォロセンコ
アソシエイト・プロデューサー：マイケル・ワイマン
アートディレクター：ジェニー・マーティン
ニュースペーパー・ヘッドライン、スクリーン・テキスト：クレア・カーティン、デブラ・ラーソン、マイケル・ワイマン
コンピュータ・アート：ボニー・ボルッキ、シャノン・ガルビン、スーザン・グリーン、クック・ウィー・リム、ヒラリー・ミルズ、ケリー・ジェーン・ピアソン、シャロン・ペリー、バーバラ・ポラック
音楽、効果音：ジョーイ・エデルマン
プロダクト・マネージャー：マイケル・クレッチュマー
リード・テスター：ケヴィン・オヘア
テスター：リック・アキスタパーチェ、ドニャー・ホラット、カート・ティンドル、マーク・ヴィテッロ、ジョン・イリネン
リード・テクニカル・サポート：ジェフリー・ファイル
パッケージ・デザイン：デーヴィソン・デザイン
Macintoshリード・プログラマー：ジョン・ルイス

評価

スーパーファミコン版は、ゲーム雑誌『ファミ通』のクロスレビューで合計28点（満40点）、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」では20.9点（満30点）という評価を得ています。

関連書籍

シムシティジュニア 公式ガイドブック ISBN 978-4893665591

外部リンク

公式サイト - ウェイバックマシン（1999年10月12日アーカイブ分） - エレクトロニック・アーツ
* SimTown（英語） - MobyGames

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