シャバナ・マフムード

シャバナ・マフムード：イギリスの政治家、弁護士

シャバナ・マフムード（Shabana Mahmood、1980年9月17日 - ）は、イギリスの政治家であり、弁護士でもあります。労働党に所属し、庶民院議員として5期務めています。現在は、大法官・司法大臣（第14代）という要職にあります。

生い立ちと学歴

マフムードはバーミンガムで生まれ、幼少期の一部をサウジアラビアのターイフで過ごしました。父親が土木技師として働いていた関係で、1981年から1986年まで家族とともにサウジアラビアに滞在しました。その後、バーミンガムに戻り、スモール・ヒース・スクールとキング・エドワード6世キャンプ・ヒル女子校を経て、リンカーン・カレッジで法律を学びました。2002年に文学士の学位を取得し、2003年には法曹専門学校法科大学院の弁護士職業課程を修了しました。

政治家としてのキャリア

2010年の総選挙で、バーミンガム・レディウッド選挙区から労働党の候補として立候補し、見事当選を果たしました。この当選により、彼女はイギリス初の女性イスラム教徒議員の一人となりました。その後、エド・ミリバンド影の内閣では、影の高等教育担当大臣や影の財務長官といった要職を歴任しました。

2015年には財務次官に任命されましたが、同年9月にジェレミー・コービンが労働党党首に選出された後、経済政策においてコービンとの意見の相違を理由に辞任しました。

2023年9月、シャバナ・マフムードは影の司法大臣に任命され、その手腕を発揮しました。そして、2024年の総選挙で労働党が政権を獲得したことを受け、スターマー内閣が発足すると、大法官・司法大臣という重要なポストに任命されました。

大法官・司法大臣としての取り組み

就任からわずか1週間後、マフムードは刑務所の過密状態を緩和するための措置を発表し、その手腕を発揮しています。彼女は、刑務所の状況を「時限爆弾」と表現し、刑務所が「崩壊寸前」の状態にあると警告しました。具体的な計画として、一部の囚人について、イングランドとウェールズで刑期の40％を終えた時点で釈放するという措置を導入しました。これは、以前発表されていた50％という基準をさらに緩和するものです。マフムードは、2024年9月に釈放される囚人の数は「数千人未満」になると予想しており、その後18か月間にさらに釈放を進めるとしています。

2024年にイギリスで発生した暴動を受けて、マフムードは暴徒とそれを煽動する者に対して「法の最大限の力を適用する」と誓い、強硬な姿勢を示しました。また、暴動に関連する事件の数は、イギリスの司法制度に長期にわたって影響を及ぼすだろうと述べています。

政治的立場

シャバナ・マフムードは、ボイコット、投資撤収、制裁運動への支持を表明しており、パレスチナ解放運動の一貫した支持者でもあります。一方で、2019年3月には、学校でのLGBTQ+関連の教育に関する発言をめぐって、党内の活動家から批判を受ける場面もありました。

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