シャルル・エラール

シャルル・エラール（1606年頃 - 1689年5月25日）は、フランスの画家、版画家、建築家として知られています。彼は、フランス王立絵画彫刻アカデミーの創立メンバーであり、後に校長を務めました。また、ルイ14世の宰相、ジャン＝バティスト・コルベールの依頼により、在ローマ・フランス・アカデミーを創立し、初代校長にも就任しました。

生涯

シャルル・エラールはナントで生まれました。彼の父親（同名のシャルル・エラール）はルイ13世の宮廷画家であり、エラールは父親から絵画の手ほどきを受けました。1625年、王室からの奨学金を得てローマへ留学し、1627年には父親と共に古代彫刻や装飾、トラヤヌスの記念柱、同時代の建築などを研究しました。これらの研究成果は図版や図面として記録され、彼の才能を高く評価されることとなりました。

フランスに帰国後、美術批評家でコレクターのポール・フレアール・ド・シャントルーとローラン・フレアール・ド・シャントルー兄弟のために仕事をしました。また、ローマで活躍していたニコラ・プッサンや、そのパトロンであったカッシアーノ・ダル・ポッツォとも交流がありました。1651年には、プッサンの原画をもとにダ・ヴィンチの「絵画論」の版画を制作しています。

宮廷装飾画家としては、ルーブル宮殿やフォンテーヌブロー宮殿などの装飾を手掛けました。また、過激な媚態美術の作品も制作しています。銅版画家としても才能を発揮し、ジョヴァンニ・ピエトロ・ベッローリの「現代画家・彫刻家・建築家伝」の図版や、美術解剖学の書籍の図版などを制作しました。

1648年、王立絵画彫刻アカデミーの創立メンバーとなり、1657年には校長に就任しました。シャルル・ルブランとアカデミーでの地位を競い合った後、エラールは12人の奨学生とともにローマへ移り、ジャン＝バティスト・コルベールの支援を受けて在ローマ・フランス・アカデミーを設立し、初代校長となりました。1673年と1675年には、ローマのアカデミア・ディ・サン・ルカの会長も務めています。1683年にコルベールが亡くなった後、校長を引退しました。

1689年、62歳でローマにて亡くなりました。

作品

シャルル・エラールの作品は多岐にわたり、絵画、版画、建築設計など、様々な分野で才能を発揮しました。彼の作品は、バロック様式の特徴を持ちながらも、古典的な要素を取り入れた洗練された美しさを持っています。特に、装飾画の分野では、宮廷の華やかさを表現する上で重要な役割を果たしました。

外部リンク

シャルル・エラール - ドイツデジタル図書館
Charles Errard bei Google Arts & Culture

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