シャーミアン・カー

シャーミアン・カー（Charmian Carr, 1942年12月27日 - 2016年9月17日）は、アメリカの女優であり歌手です。彼女は、映画『サウンド・オブ・ミュージック』で長女リーズル役を演じたことで最もよく知られています。本名はシャーミアン・ファルノン（Charmian Farnon）です。

来歴

シャーミアン・カーは、女優のリタ・オーマンとミュージシャンのブライアン・フロンの次女として、イリノイ州シカゴで生まれました。姉に女優のシャノン・ファーノン、妹に女優のダーリーン・カーがいます。彼女は大学に通いながら医師の仕事を手伝っていましたが、その間に母親が『サウンド・オブ・ミュージック』のオーディションに応募しました。シャーミアン自身は、大学の卒業証書を得るよりも映画に出演することに価値を見出し、オーディションを受けることを決意しました。その結果、ジェラルディン・チャップリン、パティ・デューク、ミア・ファロー、シャロン・テートといった有力な候補者たちを抑え、見事リーズル役を射止めました。

監督のロバート・ワイズは、シャーミアンの名前に対して、姓のファルノンが長すぎると感じました。そのため、彼は一音節の姓のリストをシャーミアンに提示し、その中から彼女は「カー」を選んだとされています。

1967年5月21日には、ジェイ・ブレントと結婚しました。その後、ジェニファーとエミリーという二人の娘を育てるために女優業を引退し、カリフォルニアでインテリアデザイン会社を設立しました。驚くべきことに、マイケル・ジャクソンも彼女の顧客の一人だったそうです。1991年にジェイ・ブレントと離婚しています。

エピソード

『サウンド・オブ・ミュージック』の撮影中には、興味深いエピソードがいくつかあります。特に有名なのは、ロルフとのダンスシーンでの出来事です。衣装係が彼女の靴に滑り止めパッドを入れるのを忘れてしまったため、シャーミアンは滑ってガゼボの窓を突き破ってしまったというアクシデントがありました。

その他

シャーミアン・カーは、女優としての活動以外にも、『永遠にリーズル』（Forever Liesl）と『リーズルの手紙』（Letters to Liesl）という2冊の本を出版しました。これらの書籍は、彼女の映画出演に関する経験や考えをまとめたものです。

また、1966年にはABCテレビで放送されたスティーヴン・ソンドハイムのミュージカル「Evening Primrose」にも出演しています。この作品では、アンソニー・パーキンスが男性の主役を演じています。さらに、2007年12月12日には、『サウンド・オブ・ミュージック』のメイキング版のゲストとしてテレビに出演し、当時の思い出を語っています。

シャーミアン・カーは、リーズル役を通じて多くの人々に愛され、その後の人生でも様々な分野で活躍しました。彼女の足跡は、今後も長く語り継がれることでしょう。

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